おこさま人生相談室 第56回-小林エリカ

おとなのお悩み

電化製品、デジタル機器の進化についていけません。

今回、人生相談にお答えいただくおこさまは、いずみんさん8歳。
Hip Hopダンスの発表会ではNiziUの「Poppin’Shakin’」にあわせて踊ります。
来月からお父さんの家族がいるアメリカ、ロサンゼルス(お母さんの家族はサンフランシスコ)に暮らすため、東京を離れます。
幼稚園の同級生だったゆうさんと、東京ドームシティ ラクーアにあるムーミンカフェで待ち合わせをして家でお泊りのお別れ会をしました。
(ゆうさんは次回のおこさま人生相談室に登場です。お楽しみに)

おこさま紹介

お名前:いずみ
年齢:8歳
生まれた場所:香港
住んでいる場所:文京区
好きな食べ物:ミントアイス
嫌いな食べ物:きのこ
これまでの人生で楽しかったこと:千葉のどっかにキャンプに行けたこと
これまでの人生で哀しかったこと:おとうさんに怒られたこと お皿を割ったり、スープをこぼしたり、宿題を忘れたり、忘れ物したとき戻ってきて忘れ物しないでって、怒られた
得意なこと:Hip Hopダンス
苦手なこと:べんきょうすること
好きなこと:一輪車に乗ること
未来の夢:ダンスが一番好きだからステージに出るカッコいいダンサーになるし、動物の研究者にもなりたいし、絵かきにもなりたいし、なんでもなりたい

おこさまをよく知る人からのご紹介のことば:

(ゆうさんより)
*注:学校名だけ消してあります

(いずみんさん、以下I)

さて、今回のおとなのお悩みは?

Q電化製品、デジタル機器の進化についていけません。
スマホはなんとか使えますが、テレビのレコーダーはまったく使い方がわからず録画したい番組があってもあきらめています。洗濯機も、いろんな機能があるけれど使いこなせません。この前なんて、駅の券売機できっぷを買うのにもひと苦労・・・・。
これから歳をとるにつれてどんどんデジタルが苦手になると思うと、何もできなくなりそうでこわいです。どうしたらいいと思いますか?
(まみあんさん 38歳 東京在住)

I じゃあ、なんか、じぶんせんようのペンでやったり…………。

──自分専用のペンを開発するということでしょうか。

I もっと未来になったら、それが絵本に映し出されて…………それがそのまま自動になるっていうのがあったらいいな。

──なるほど、未来にはデジタル機器が絵本のようになって、もっと楽しく簡単になる、ということですね。

ところでどうして絵本なのでしょうか?

I 絵本だと読めるし、携帯より柔らかいから触りやすい。

──確かに。絵本を読むようだったら簡単そうです。それに、柔らかさや触りやすさも、大事かもしれないですね。

I (頷く)

──ちなみに、いずみんさんは、電化製品やデジタル機器を使うとき、難しかったり、苦手と感じたことはありますか?

I じぶんのスマホを持ってて。メッセージとか書くのがやりにくいけど、どんどん試して、どんどん速くなってる。

──もう自分自身のスマートフォンを持っているのですね。

I さいしょ「あかさたな」だったから、どうやって「い」とかやるのかわからなかったけど、ふつうにやってたらできた。

──文字入力もできるようになった。

I そう。

──しかし未来にはこれもまた絵本みたいになるかもしれない。

I そう。


(いずみさんによる処方箋画)
携帯や自動販売機やテレビの録画をするやつが難しいから、未来になったらこれになって、らくらく触れる。

まみあんさんさん、いかがでしたか?
いま電化製品やデジタル機器が苦手でも、未来にはもっとらくらくになる機器ができているはずなので、心配なさそうです。
というわけで、今回の、おこさまからの箴言。

プリントして壁に貼っていただけるようになっています。
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お悩みを随時お待ちしています。おこさまに相談したい方はぜひ、ペンネー ムと年齢、お住まいの都道府県を記入のうえ、こちらまでお悩みをお送りください。

絵・取材・文
小林エリカ

作家・マンガ家。新刊はシャーロック・ホームズ翻訳家の父の生と死を描いた『最後の挨拶 His Last Bow』(講談社)、夏にははじめての絵本『わたしは しなない おんなのこ』(岩崎書店)を刊行予定。
著書には小説『トリニティ、トリニティ、トリニティ』(集英社、第7回鉄犬ヘテロトビア文学賞受賞)や『マダム・キュリーと朝食を』(集英社、第27回三島賞候補、第151回芥川賞候補)、コミック『光の子ども』1〜3巻(リトルモア)などがある。