青森に現代アートが集結! AOMORI GOKAN アートフェス 2024が開幕

この数年、建築やアートシーンでの話題が豊富な、本州北端の青森県。厳しい冬の寒さを忘れさせてくれる爽やかな気候の中、AOMORI GOKAN アートフェス 2024 「つらなりのはらっぱ」が開幕した。

会場となるのは、青森県内の5つの美術館やアートセンターおよび県内各所。「青森県立美術館」、「青森公立大学 国際芸術センター青森」、「弘前れんが倉庫美術館」、「八戸市美術館」、「十和田市現代美術館」といった、名建築もさることながら近年話題を集める展覧会が開催される、5箇所の大型美術施設だ。

栗林隆 《元気炉 》2022年 (《蚊帳の外》ドクメンタ15、ドイツ・カッセル)より Photo:Rai Shizuno

5つの美術館・アートセンターを起点に五感を刺激する、というテーマで各地域がゆるやかにつながる新しい形のアートフェス。特別でありながら、日常と地続きの場所でもある「はらっぱ」のように、穏やかにアートと向き合えるイベントだ。またアートを起点に青森の各地域にある自然や食、建築など豊かな文化に触れることも、訪れる醍醐味となりそう。期間中の関連イベントや、ワークショップ、同時開催の展覧会なども数多くラインナップし、アートにあふれた春夏シーズンとなりそう。子どもたちのための鑑賞ツールとして、スペシャルなブックレットやワークシートなどもぜひ親子で活用したい。

各美術館での展示・イベントをはじめ、公式ガイドブック特典「スタンプラリー&パスポート」提示で様々な割引やサービスが受けられる飲食店などの施設情報は、AOMORI GOKAN アートフェス 2024 「つらなりのはらっぱ」」の特設サイトに掲載される。

青森県立美術館 外観

井田大介 《Synoptes》 2023年
「かさなりとまじわり」をテーマにした「青森県立美術館」。同美術館を設計した建築家・青木淳の提唱した「原っぱ」論を援用し、展示室のみならず、コミュニティギャラリーやワークショップエリア、屋外ヤードなども展示やプロジェクトに活用される。

岩根愛《The Opening》2024年
表現活動を行う人々が全世界から集い、宿泊しながら滞在制作を行うアートセンター「青森公立大学 国際芸術センター青森」。『currents / undercurrents -いま、めくるめく流れは出会って』では、流動する場所とかかわり合いながら表現をつむぎ出す国内外のアーティスト、青森ゆかりの表現者たちによる作品が集う。

弘前れんが倉庫美術館 外観 ⒸNaoya Hatakeyama

蜷川実花 《Sanctuary of Blossoms》 2024年
明治・大正期に建設され、2020年に建築家・田根剛が手掛けたことで話題を集めた「弘前れんが倉庫美術館」。展覧会『蜷川実花展 with EiM:儚くも煌めく境界』は、写真家・映画監督の蜷川実花が、データサイエンティストの宮田裕章らと結成したクリエイティブチームとの協働で壮大なインスタレーションを発表。

【展覧会概要】
AOMORI GOKAN アートフェス 2024「つらなりのはらっぱ」
会期:2024 年 4 月 13 日(土)〜9 月 1 日(日)
開催美術館:「青森県立美術館」、「青森公立大学 国際芸術センター青森」、「弘前れんが倉庫美術館」、「八戸市美術館」、「十和田市現代美術館」
公式サイト:https://aomori-artsfest.com

TOP: 青木淳《つながりのはらっぱ のための壁》2024年
Text: Miki Suka