美術館で観る恐竜!特別展『恐竜図鑑』が開催中

現在、上野の森美術館にて、特別展「恐竜図鑑―失われた世界の想像/創造」 が開催中。恐竜展といえば、博物館で見る化石や原寸大の模型を真っ先に思い起こすけれど、こちらの恐竜展はひと味違う! 科学的根拠に基づいて古代生物を復元し描いた「パレオアート」通じて、鮮やかで創造性に満ちた恐竜の姿に触れることができるのだ。

巨大な図鑑がいくつも並ぶ、迫力のあるエントランス。

19世紀に恐竜の化石が発見されて以降、人間たちは太古の世界を想像し続けてきた。同じ地球上に生きた巨大な住人たちに思いを寄せて、綿密に描かれていった歴史的絵画の数々は、まさにロマンそのもの。奇妙な復元図や、恐竜画の巨匠とも呼べる画家たちの作品、さらに漫画などのサブカルチャーからファインアートまで、芸術的な要素たっぷりの作品が世界各国から結集した。ハリウッド映画にも影響を与えたという名画にも触れることができる。

第1章は「恐竜誕生ー黎明期の奇妙な怪物たち」。展示は全4章に分けられている。

恐竜たちが描かれているその舞台も見どころで、ジャングルの中や荒野、海の中など、生命がのびのびと描かれた美しいランドスケープにも惹き込まれてしまいそう。無料音声ガイドのナレーションは、女優の南沙良が担当。さらに、ミュージアムショップには、エッセイやアート作品をまとめた公式図録のほか、子どもたちも大好きな「リサとガスパール」とのレアなコラボグッズも並ぶ。

恐竜の生きる世界をのびのびと描いたパレオアート、そして太古の美しさは、子どもたちが思い描く恐竜世界の、新しいイマジネーションの扉となるはず!

ズデニェク・ブリアン イグアノドン・ベルニサルテンシス 1950 油彩・カンヴァス 60x48cm モラヴィア博物館、ブルノ © Jiří Hochman – www.zdenekburian.com and Fornuft s.r.o. / Moravské zemské muzeum, Brno

ロバート・ファレン ジュラ紀の海の生き物―ドゥリア・アンティクィオル(太古のドーセット) 1850頃 油彩・カンヴァス 190×268cm ケンブリッジ大学セジウィック地球科学博物館 © 2023. Sedgwick Museum of Earth Sciences, University of Cambridge. Reproduced with permission

小田隆 篠山層群産動植物の生態環境復元画 2014 アクリル・カンヴァス 115×160cm 丹波市立丹波竜化石工房 ©小田隆/丹波市

ハインリヒ・ハーダー《巨大翼竜、プテラノドン》(テオドール・ライヒャルト・カカオ・カンパニー『太古の動物』より) 1916年 リトグラフ・紙 エリック・ビュフトー・コレクション

【展覧会概要】
特別展「恐竜図鑑 ― 失われた世界の想像/創造」
上野の森美術館(東京都台東区上野公園 1-2)
会 期:2023年5月31日(水)〜7月22日(土)
開館時間:10:00~17:00(土日祝は9:30~17:00)
※入場は閉館の 30 分前まで
問い合わせ:050-5541-8600(全日9:00~20:00)

※小中学生向けに展覧会の見どころを分かりやすく解説したジュニアチラシと、会場を楽しく回ることができるクイズブックは、こちらからダウンロードを!

TOP: ズデニェク・ブリアン タルボサウルス・バタール 1970 油彩・カンヴァス 56×42.5cm モラヴィア博物館、ブルノ © Jiří Hochman - www.zdenekburian.com and Fornuft s.r.o. / Moravské zemské muzeum, Brno

text: Miki Suka