
おこさま人生相談室 第27回-小林エリカ
おとなのお悩み
LINEやFacebookのメッセージ、Eメールの返事を送るのが面倒くさいです。
今回、人生相談にお答えいただくおこさまは、奏さん10歳です。学校での係はクイズ係で、最近はクイズ大会を企画中です。
宝物はNintendo Switch。
おこさま紹介
お名前: カヤさん
年齢: 9歳
生まれた場所: 西新宿
住んでいる場所: 神楽坂と早稲田の間
好きな食べ物: メロンパンとお魚とあとは他にもあるような気がする
嫌いな食べ物: グリンピース、ゴーヤ
これまでの人生で楽しかったこと: 友達と一緒にディズニーランドにいったこと、ジェットコースターに乗ったこと
これまでの人生で哀しかったこと: バスで(チワワの)ぬいぐるみをなくしちゃったこと
得意なこと: 絵を描くこと、あとは工作すること
苦手なこと: 算数
好きなこと: お裁縫、メロンパンを早食いする
将来の夢: 保育園の先生
おこさまをよく知る人からのご紹介のことば:
かやちゃんの頭の中にはファンタジーな世界が広がっているようで、そこにはお気に入りの文房具(うさぎのテープ)が住んでいるらしいです。隣で見ていると、とても不思議に思いますが、すぐに一人の世界に入ることができるのはかやちゃんの特技で、すごいなあと思います。今度、私もかやちゃんの世界に連れて行ってね!
(同級生のみらいさんより)
奏さんによるふなっしー
(奏さん、以下S)
さて、今回のおとなのお悩みは?
Q 相手に失礼なのはわかっているのだけれど、LINEやFacebookのメッセージ、Eメールの返事を送るのが面倒くさくてつい遅くなったり放置したりしてしまうことがあります。送らなきゃいけない、というストレスから逃れるためにも、なんとかこのクセを直したいのですが、どうすれば良いと思いますか?(シャボン玉さん 20歳 東京都在住)
S 送ればいい。
──確かに。返事を送ればいいですよね。しかし、それを面倒がって送れないことに、悩んでいるようです。
S 定期的に送る練習をすればいい。
──練習?
S その人とかに頼んでメールを送ってもらったりして。毎日とかやったらいい。
──LINE、Facebook、Eメールを送ってくれる人に、毎日メッセージを送ってくれるようにお願いし、定期的に返事をする練習をすればいい、ということですね。
S そう。
──ごくたまに不定期に届くメッセージに返事をするのは面倒かもしれないけれど、毎日練習すれば面倒でなくなるということですね。毎日となれば、少なくとも返事を放置することはなくなりそうですね。効果があるかもしれません。ところで奏さんは、LINEやEメールなどはやっていらっしゃいますか?
S メールはやる。
──お友だちともメールするのですか?
S する。
──その際、返事するのが面倒だと感じたことはないですか?
S ない。
──返事もすぐに送れるのですか?
S うん。塾とかのときはだめだけど。
──ちなみに、奏さんが、面倒くさくてつい遅くなったり放置したりしてしまうものはありますか?
S 勉強とか。
──奏さんは、面倒くさいときはいつもどうしていますか?
S やらない。
──なるほど、やらない。シャボン玉さんにも、やらない、という手がありますね。返事を送らなきゃいけない、というストレスからは逃れられそうです。
S 返せないかもしれないですって、先に言っとけばいい。
──メッセージをくれる相手に予めそう伝えておけば、相手に失礼だと心配もせずにすみますね。
S どうしても返事しなくちゃいけないことだけ、返事すればいい。
──そうですね。ところで、奏さんは、面倒だと思ったことも、やりたくなるときはあるのでしょうか?
S たまにある。
──それは、どのようなときでしょう?
S なんとなく。
──なんとなくは、いつおとずれるのでしょうか。
S ゲームやったり。
──ゲームをやる。つまり、好きなことをやっているうちに、面倒なこともやりたいと思えるようになる、ということですね。
SS
(奏さんによる処方箋画)
ゲームとか好きなことしてからメールを打つ
シャボン玉さん、いかがでしたか?
毎日返事を送る練習をしてみましょう。
それでもダメなら、面倒なことは、やらない、という手もあります。
面倒なこともやりたいと思えるようになる瞬間は、好きなことをしているうちに、やってくるかもしれません。
というわけで、今回の、おこさまからの箴言。
面倒なことも やりたいと 思えるようになる
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お悩みを随時お待ちしています。おこさまに相談したい方はぜひ、ペンネームと年齢、お住まいの都道府県を記入のうえ、こちらまでお悩みをお送りください。

小林エリカ
作家・マンガ家。新刊はシャーロック・ホームズ翻訳家の父の生と死を描いた『最後の挨拶 His Last Bow』(講談社)、はじめての絵本『わたしは しなない おんなのこ』(岩崎書店)。
著書には小説『トリニティ、トリニティ、トリニティ』(集英社、第7回鉄犬ヘテロトビア文学賞受賞)や『マダム・キュリーと朝食を』(集英社、第27回三島賞候補、第151回芥川賞候補)、コミック『光の子ども』1~3巻(リトルモア)などがある。