絵本作家、安野光雅の生誕100周年を記念した展覧会が開催中
東京・立川にある、絵とことばのミュージアム「PLAY! MUSEUM」では現在、画家・絵本作家として長く活躍した安野光雅の生誕100周年を記念する展覧会「生誕100周年記念 安野光雅展」が開催されている。会期は、5月10日まで。

本展では、『ふしぎなえ』『旅の絵本』『天動説の絵本』(福音館書店)、『おおきな ものの すきな おうさま』(講談社)など、安野光雅の代表作の絵本原画約130点を紹介。初期三部作と言われる『ふしぎなえ』『さかさま』『ふしぎな さーかす』の貴重な原画に加え、人気の『旅の絵本』シリーズからは「イギリス編」を全点展示するなど、作家の歩みを体系的にたどる構成となっている。


会場構成の特徴のひとつが、『旅の絵本』の世界を立体的に再現した展示空間だ。楕円形の展示室を活かし、作品の一部を大きく引き延ばしたインスタレーションを展開。鑑賞者は細密な描写を俯瞰することで、絵本の中に入り込むような臨場感あふれる体験を楽しめる。

「⽣誕100周年記念 安野光雅展」会場写真、PLAY! 提供、撮影:太⽥太朗

「⽣誕100周年記念 安野光雅展」会場写真、PLAY! 提供、撮影:太⽥太朗
また、「風景」「歴史」などのテーマごとに作品を再編集した展示「絵画館」では、絵本や挿絵として親しまれてきた作品を一枚の絵画として提示。安野の描写力や構成力にあらためて光を当てる試みとなっている。さらに、安野の影響を受けた現代のクリエイターたちへのインタビュー映像「先生へ」も上映され、世代を超えた影響の広がりを示す。


併設のショップでは、本展のために制作されたトートバッグやポーチなどのオリジナルグッズにも注目を。また、カフェでは作品をモチーフにしたメニューも提供され、鑑賞後の体験も含めて展覧会の世界観を味わうことができそうだ。

「⽣誕100周年記念 安野光雅展」公式グッズ、PLAY! 提供、撮影:清⽔奈緒
加えて、同施設内のPLAY! PARKでは、子どもたちが参加できる関連ワークショップ「どうやって作ったの?」が毎日開催されている。『さかさま』(福⾳館書店)の絵から着想を得て、特別なトランプパーツを使ったトランプタワーを積み上げるワクワクを、ぜひ子どもと共有したい。

緻密な描写とユーモアをもって、空想や不思議な世界を見つめ、独自の表現を築いた安野光雅。ゴールデンウィークは、そんな彼の創作の全体像を味わえる展覧会を、ぜひファミリーで体感したい。


【展覧会概要】
生誕100周年記念 安野光雅展
会期:2026年3月4日(水)〜5月10日(日)
会場:PLAY! MUSEUM(東京都立川市緑町3-1 GREEN SPRINGS W3棟 2F)
時間:10:00〜17:00(土日祝は18:00まで/入場は閉館の30分前まで)
入場料:¥1,800(一般)、¥1,200(大学生)、¥1,000(高校生)、¥600(小中学生)、未就学児無料
Text: Miki Suka