ピンチを体験できる!? 鈴木のりたけ「大ピンチ展!プラス」 が開催中

子どもが生活の中で遭遇するさまざまなピンチを描いた絵本、『大ピンチずかん』。シリーズ累計250万部を突破した話題の絵本の世界を、さまざまな角度から体験できる展覧会、『鈴木のりたけ「大ピンチ展!プラス」』が、10月8日(水)から東京・立川の「PLAY! MUSEUM」にて、始まった。

会場内には、作家自身が考案し制作をした“ピンチ・エンターテインメント”の世界が広がっている。「みるピンチ」「なるピンチ」「かんがえるピンチ」「とびこむピンチ」が来場者を待ち構えており、子どもたちのワクワクと笑いが絶えない参加型の展示が魅力的だ。

大きなケーキが倒れそうになったり、よだれだらけの犬に舐められそうになったり、巨大なステーキをナイフで切ったり。さらに、絵本の世界を再現した、犬のフンだらけの地面や、牛乳をこぼしたシーンの巨大セットまで! 牛乳のプールに飛び込んでピンチの真っ只中を体験しながら『大ピンチずかん』の面白さを、再認識できるような臨場感だ。

他にも、デビュー作『ケチャップマン』の原画や、『大ピンチずかん』のラフスケッチ、名作シリーズの『しごとば』などの数多くの絵本原画も見応えがある。原画で目の当たりにする、鈴木のりたけの画力の高さに思わず見入っている、親子の姿も。

鈴木のりたけ『大ピンチずかん』ラフスケッチ ©鈴木のりたけ/小学館

また、PLAY! MUSEUMならではの限定グッズも充実。牛乳をたっぷり注ぎたいグラスや、アンフォーチュンクッキーなど、思わずクスッと笑ってしまいそうなアイテムの数々は、子どもならずとも欲しくなってしまうものばかり。本展のために制作された図録『大ピンチを楽しむ』(ブルーシープ刊)では、『大ピンチずかん』の誕生秘話に触れることもでき、鈴木のりたけが絵本作家になるまでの歩みや創作の哲学まで紐解いた一冊として、読み応えがある。

“子どもらしさ”を再認識できる体験型の展覧会で、鈴木のりたけワールドにハマってみては!

『大ピンチを楽しむ』語り・絵:鈴木のりたけ¥1,980円(ブルーシープ刊)

©黒澤義教

ーー絵本『大ピンチずかん』でみなさんと共有した「うん、それそれ!」や「わたしもあるある!」を、展覧会でも楽しみたい。人が集まって互いに影響を及ぼしあう、リアルの場だからこそ生まれる価値ってなんだろう。そんなミッションに立ち向かって、あれこれ考えること1年。ついに出来ました。「見て」「触って」「考える」からおもしろい、大ピンチで思いっきり遊ぶ展覧会です。ぜひ体験してください! ーー(鈴木のりたけ)

鈴木のりたけ
1975年、静岡県浜松市生まれ。グラフィックデザイナーを経て絵本作家になる。『ぼくのトイレ』(PHP 研究所)で第17回日本絵本賞読者賞。『しごとば 東京スカイツリー』(ブロンズ新社)で第62回小学館児童出版文化賞。第2回やなせたかし文化賞受賞。『大ピンチずかん』(小学館)で第15回MOE絵本屋さん大賞2022第1位、『大ピンチずかん2』で第17回MOE絵本屋さん大賞2024第1位など、数多くの賞を受賞。千葉県在住。2男1女の父。

展覧会名:鈴木のりたけ「大ピンチ展!プラス」
会期:2025年10月8日(水)〜12月7日(日)無休
会場:PLAY! MUSEUM(東京都立川市緑町3-1 GREEN SPRINGS W3棟 2F)
開館時間:10:00〜17:00(入場は16:30まで) *土日祝は18:00(入場は17:30まで)
入場料:一般¥1,500、大学生¥1,000、高校生¥800、中・小学生¥600

TOP: 「大ピンチ展!プラス」メインビジュアル ©鈴木のりたけ/小学館 Photo: MilK MAGAZINE JAPON Text: Miki Suka