国立科学博物館の特別展「海」が開催中

わたしたちが暮らす地球の7割は、海。水の惑星とも呼べる、青い地球だけれど、見えない海の中はどうなっているのか? どんな生き物が暮らし、これまで人はどのように海と関わってきたのか? 海に入ったり水族館に訪れる機会も多い夏休み、より壮大な「海」の世界を知ることのできる特別展が、国立科学博物館で開催中だ。

過去に2度に渡って開催された、人気の特別展「深海」では、深海の調査や研究、深海生物などが取り上げられたが、今回の特別展「海」では、より広い範囲でわたしたちに「海」の世界を教えてくれる展示方法が話題を呼んでいる。

どうして地球には水があるの? という、素朴な疑問を解きながら、海の誕生と生命の起源に迫るところから展示はスタート。ナガスクジラの巨大な上半身標本など、日本の海の豊かな生態系を多数の標本や剥製で知ることができる。また、今年1月に大阪湾に迷い込んだクジラから採取した歯や胃の内容物を知ることで、今の海の中で起きていることに迫っていく。

海中だけではなく、海を渡って大陸や島々を移動し続けてきた人類との関わり、水産資源の利用にとどまらないさまざまな「海からのめぐみ」についても、人類史を通じて紹介されている。さらには、近年特に問題視されている、海洋プラスチック汚染や水産資源の枯渇、海洋酸性化、貧酸素化…。海で進行するこれらの変化についても丁寧に紹介され、持続可能な形で海を活用していくためには、今後どのように海と関わっていけばいいのかを考えるきっかけを与えてくれる。

海の今と向き合い、海の未来を考えるキッカケをくれるこの度の特別展「海」。日本の優秀な研究者たちによる鮮やかな「海」の謎解きには、大人も子どもも引き込まれるはずだ。残り少ない夏休み、子どもたちと一緒に、本当の「海」の世界を探りに行こう。

ハナミノハサゴの標本(写真:国立科学博物館)
黒潮と親潮が育む日本の海の豊かな生態系が、多数の剥製や標本で解説される。

クジラの胃から発見された海洋プラスチック(写真:国立科学博物館)

3万年前の航海 徹底再現プロジェクトで使用された丸木舟(所蔵:東京都立大学)

【展覧会概要】
特別展「海 ―生命のみなもと―」
会期:2023年7月15日(土)〜10月9日(月・祝)
会場:国立科学博物館(東京・上野公園)
休館日:9月4日(月)・11日(月)・19日(火)・25日(月)
開館時間:9時〜17時(入場は16時30分まで)
夜間開館:8月11日(金・祝)〜20日(日)は19時閉館(入場は18時30分まで)
※常設展示は8月11日(金・祝)〜15日(火)は18時閉館。それ以外の期間の常設展示は17時まで(入場は各閉館時間の30分前まで)
入場料:一般・大学生2,000円、小・中・高校生600円(未就学児は無料。日時指定予約を推奨)
お問い合わせ・詳細は、公式WEBサイトまで

【入場チケットプレゼント!】
本展の招待券を抽選で5組10名様にプレゼントします。
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締め切りは8月31日(木)です。
※プレゼントの当選者の発表は、賞品の発送をもって代えさせていただきます。
※応募・抽選・発送に伴う個人情報の管理・運用については当社のプライバシーポリシーに基づき実施されます。

text: Miki Suka