子どもたちと自然をつなぐ、海辺のワークショップが開催

フランスの国民的ファッションブランド〈プチバトー〉と〈MilK MAGAZINE JAPON〉の共同主催で、11月の晴天の土曜日、海辺の特別ワークショップが開催された。「子どもと自然をつなぐ」を世界共通のミッションに掲げる〈プチバトー〉は、水の大切さや自然環境の保全など、世界中の子どもたちが自然とつながりを持てるようサポートを続けている。

この度の舞台は、神奈川県三浦郡に広がる風光明媚な浜辺、森戸海岸。夏には、海水浴客で賑やかになるビーチも、晩秋を迎えて穏やかな表情を見せている。映像クリエイターで環境活動家の丹下紘希さんをナビゲーターに迎えて開催されたワークショップには、数多くの子どもたちが各地から参加した。会場は、海辺のカフェ「アンダー ザ パルモ」。映像を使って繰り広げられた「ひとつだけの地球」をテーマしたレクチャーには、どの子どもたちも真剣な眼差し。

「地球は誰のもの?」という問いかけに、皆が口々につぶやく。「みんなのもの」「地球は地球だけのもの」「生き物たちのもの」……。「子どもだって、言いたいことを言っていいんだ!」という丹下さんの投げかけで、手作りのプラカード作りが開始された。布切れや紙などを使って次々とでき上がっていくオリジナルのプラカードには、子どもたちが本当に言いたいこと、自分で考えたメッセージが大きく書き込まれている。

晴天の空の下、各々が手作りのプラカードを抱えて、ビーチを大行進。ひとりひとりが、自分の声で自分のメッセージを投げかける姿は、とても清々しい。気がつけば、子どもたちの手にはいくつものゴミが握られていて、参加者全員でのビーチクリーンが自然と始まった。海を守ること、地球に暮らす自分達を知ること、そして勇気を持って自分だけの意見を言うこと。子どもと自然をつないだ丹下さんの特別ワークショップには、たくさんのメッセージが込められたいた。海辺の小さなデモ行進は、いつかきっと大きな力になるはずだ。

丹下紘希
非核非戦を掲げる二児の父親兼主夫。音楽業界でミュージックビデオなどを手がけていたが、東日本大震災の原発事故を機に社会活動を開始。視点を変えて生きていく社会芸術運動「NOddIN」創設メンバー。戦争のつくりかたアニメーションプロジェクト発起人。「未来への手紙」、「私たちという傍観記録」、「自由の本棚」などの映像作品がある。差別などの理不尽、自然の破壊、暴力、戦争のない、ちょうどいい人間を目指して活動中。

PETIE BATEAU × MilK MAGAZINE JAPON ワークショップin葉山
「子どもたちと自然をつなぐ特別ワークショップ」

Photograph: HAL KUZUYA, Text: MIKI SUKA