LIBRARYFAB LAB2023.04.27

〈FAB 3-1〉レッジョ・エミリア・アプローチのアトリエへ!

日本最大のレッジョアトリエ体験@星野リゾート リゾナーレ大阪

大阪の南港にオープンした「星野リゾート リゾナーレ大阪」。このホテルは、イタリア発の乳幼児教育「レッジョ・エミリア・アプローチ」を取り入れたアトリエが併設される日本初のホテルです。アメリカ版ニューズウィーク誌に「世界で最も先進的な乳幼児教育」として取り上げられ、Googleなどの企業附属幼稚園などでも採用されるなど、今最も先進的な乳幼児教育のひとつと言われています。今回のFAB LABは、そんなリゾナーレ大阪のアトリエを体験しました。

大阪湾を一望できるホテルの最上階には、宿泊客専用の約470平米にもおよぶ日本最大級の「アトリエ」があります。物流拠点である大阪南港をテーマに、カラフルなパレットが様々に積み重ねられた空間は、クライン・ダイサム・アーキテクツの設計による洗練された雰囲気で、創像力を育むにはまさに最高の環境。「レッジョ・エミリア・アプローチ」では、子どもたちが自由に創像力を膨らませながら自主的に学びを深めていく、ということに重きをおいており、アトリエには「興味」、「探索」、「表現」の3つのエリアが用意され、それぞれ自分で興味を惹かれるものを探して追求できるつくりになっています。

まず、アトリエの入り口には、好奇心をくすぐってくれるきっかけとなるような「興味」エリアのギャラリーがあり、シーズンごとにテーマが変わります。この日のテーマは「アトリエの花咲くリゾナーレ」(5月31日まで開催)。花が入った350個のアクリルボールに窓からの光が差込んで様々な角度に乱反射し、花のシルエットがギャラリー一面に映り込んでいました。 すぐそばには、ライトテーブルで透明な板に挟まれた花や葉を観察できるようにもなっていて、いきなり入り口から子どもたちは大興奮!

「探索」エリアでは、画材、粘土、プロジェクター投影、マテリアルライブラリーの4つのコーナーがあり、それそれユニークな探索ができます。まずは、専門家が使うような様々な太さ筆と、細かな濃淡のバリエーションの絵の具を使って絵を描ける「画材」コーナー。筆は太さだけでなく、馬やイタチ、鹿などの筆先の毛の素材のバリエーションまで揃っています。そして、キャンバスも通常の画用紙だけでなく、大阪湾が一望できる大きな窓だったり、床に広がる大きな紙に、描き放題!「 おうちでやったら絶対に怒られちゃうよね(笑)」とおおはしゃぎしながら、なかなか描けないような大作を生み出していきます。

「粘土」のコーナーでは、粘土や砂を手でこねたり、踏んで足跡をつけてみたりと、全身でその感触を体験できます。4種類の質感の粘土も用意されていて、指先でその違いを感じながら独創的な作品を次々に生み出していました。ライトテーブルの上で砂遊びもでき、砂の合間から光が差し込む幻想的な景色に。「光をこねてるみたい!」

「プロジェクター投影」はレッジョの代表的な学びの一つで、スクリーンに見立てた白い布や壁にプロジェクターで、様々な素材を投影して、光と影の性質を感じ取ります。光を通すもの、通さないもの、重なり合うことでまた別の姿に見えるものなど、素材を置くたびに創像力が膨らんでいきます。

そして、さまざまな専門家たちが、自然物、工業製品、工芸品などの素材を集めた「マテリアルライブラリー」も、子供たちの興味をかきたてます。今回、FAB LABでは、このマテリアルライブラリーに期間限定の特別な展示を用意しました。世界中からユニークな博物標本を集めて作られた「好奇心の部屋」をモチーフにした展示を行う、STRAIGHTによるディスプレイです。キラキラした宝石の原石や、美しい貝、ユニークな木の実などがズラリ。世界一大きな豆であるモダマを持って、「一人じゃ持てない!」と驚く子どもたち。松ぼっくりやひまわりの種などに現れる「フィボナッチ数列」も模型と実物と見比べると一目瞭然!
図鑑で読むより、こうして実物を体験して感じることの大事さを痛感します。この特別展示は5月30日までアトリエにて行われていますので、ぜひご覧になってください(時期によって展示内容は変わります)。

そして、「表現」のエリアは、アトリエの一番奥にある部屋。ここでは専門のアトリエリスタによる「プロジェクト活動」を体験できます。その詳細は次回へ!

星野リゾート リゾナーレ大阪

「創造力を遊びこむ」をコンセプトに、色鉛筆で壁や窓に絵を描くことができる客室や、興味関心をかきたて、さまざまな表現方法で遊びこむ日本最大級のアトリエを備えるホテル。イタリアの乳幼児教育「レッジョ・エミリア・アプローチ」を取り入れ、創造力を育む滞在体験を提供してくれる。https://risonare.com/osaka

Photograph: Akira Yamaguchi
Produced by STRAIGHT

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