〈FAB 1-3〉楽しいしかけ絵本おすすめガイド

しかけ絵本を知ろう! @こども本の森 中之島

「しかけ絵本のワークショップ」で講師をしていただいた「こども本の森 中之島」の土肥 優さんが、おすすめのしかけ絵本を6冊紹介してくれました。しかけ絵本には、飛び出すだけではなく、さまざまなギミックで好奇心をくすぐってくれる作品がいっぱいです。ぜひ、お子さんと読んでみてください。
 

01
「くるみ割り人形」

(作・絵 /ショーブナ・パテル、訳/ささやま ゆうこ、 大日本絵画 刊)

一見、普通の絵本のようですが、そのページを筒状に開くと、お話に合わせた切り絵が出てくるという凝った作りのしかけ絵本です。
「クリスマスになると読みたくなるくるみ割り人形のお話ですが、繊細なしかけが施されたこの絵本なら、また違った感覚で一年中楽しめます!」


 

 
02
「YOU ARE LIGHT」

(作/ アーロン・ベッカー、CANDLEWICK STUDIO 刊)

各ページに空や海などを象徴する色の透過プレートがとりつけられており、ページをめくるごとに色が重なりあって変化していく様子を楽しめる絵本です。
「太陽光や室内照明など、いろいろな光にかざして、光源による変化も楽しんでみてほしい絵本です」


 

 
03
「きのこの妖精と虫たちのダンス」

(作/ フィリップ・ユージー、訳/芝山悠平、大日本絵画 刊)

個性的なきのこたちがニョキニョキとページに生えてくる絵本。食用なのか、毒なのか、についての解説もついています。
「きのこだけでなく、そのきのこと共生する虫たちも描かれているのも特徴です。ぜひどこにいるか探しながら楽しんでください」


 

 
04
「ルー、山へ行く」

(作/アヌック・ボワロベール、ルイ・リゴー、訳/うちだ さやこ、 KTC中央出版 刊)

いくえにも重なるしかけにより、雄大な奥行きを感じる山の景色が楽しめる作品。すべてのページにオオカミが潜んでおり、隠し絵探しもできます。
「まるで自分も四季折々の山の景色の中にいるような感覚に。主人公のルーの視点で、オオカミ探しをする気分が楽しめます」


 

 
05
「TITANIC」

(作/ マーティン・ジェンキンス、ブライアン・サンダース、WALKER BOOKS 刊)

驚くほど巨大なタイタニック号がせり出してくる、とにかくインパクトのある本。飛び出すしかけのほかに、タイタニックの乗船チケットやディナーメニューのレプリカなども付いています。
「こども本の森でも、一二を争う人気のしかけ絵本です。とても精密に再現されていて、こどもから大人まで見ごたえのある作品です」


 

 
06
「おなじそらのしたで」

(作・絵/ブリッタ・テッケントラップ、訳/木坂 涼、ひさかたチャイルド 刊)

ページの一部に、さまざまな形の穴がぽっかりとあいていて、そこには次のページへと誘ってくれる印象的な文章がチラリ。気になってどんどんと読み進んでしまうしかけに。
「優しいイラストと、詩のような文章がしみじみと心にしみる絵本です」


 

 
FAB LABでは、子供の好奇心や創造力を刺激するワークショップを引き続き開催していきます。
次回の予定が決まりましたら、またWEBサイトにて告知させていただきますので、お楽しみに!

こども本の森 中之島

こどもたちに多様な本を手にとってもらい、無限の創造力や好奇心を育んでほしいという想いからつくられた文化施設。乳幼児からたのしめる絵本や幼年童話、児童文学、小説、各分野の図鑑、自然科学書、芸術書など様々なジャンルの本が揃う。建築家・安藤忠雄氏により建物が大阪市に寄附された。現在は予約制。

Photograph: Akira Yamaguchi
Produced by STRAIGHT