FASHION / 2026.10.26

〈Caramel x Zara〉第2弾がお目見え! ポップアップ開催に合わせてデザイナーのエヴァにインタビュー

今年の夏にデビューし、注目を集めた〈Caramel x Zara〉のコラボレーション。早くも第2弾となる秋冬コレクション「CHAPTER TWO」が登場する。深みのある色彩、クラシカルなディテール、自由なレイヤード。どこか懐かしく、それでいて新鮮なコレクションには、デザイナー、エヴァ・カラヤニスの美意識が息づいている。今回、発売を記念したポップアップストアの開催に合わせて来日した彼女に、新作に込めた想いから、子どもたちの自由な装い、世代を超えて受け継がれる価値観まで話を聞いた。

〈Zara〉との初めてのコラボレーションには、世界中からどのような反響が届きましたか。

反響は素晴らしいものでした。なかでも心を動かされたのは、世界各地の人々が〈Caramel〉らしい美意識に自然に共感してくださったことです。私たちは25年以上にわたり、色彩やプロポーション、デザインにおいて独自の表現を追求してきました。常に直感的で、少し型破りなところもあったと思います。そうした感性が、これほど幅広い方々に受け入れられたことは、大きな喜びでした。優れたデザインには普遍的な魅力があると、私は信じています。理解してもらうために、必ずしもトレンドを追ったり、自分たちのアイデンティティを妥協したりする必要はないのです。

新作コレクションのタイトルは「CHAPTER TWO」。第1弾から受け継いだものと、今回新たに挑戦したことを教えてください。

第1弾では、〈Caramel〉の世界観をより幅広い方々に知っていただくことが大きなテーマでした。今回はすでに共通の理解と信頼関係が築かれていたため、私たちの美意識をより自由に表現することができました。コレクションにも奥行きが生まれ、表現の幅が広がったと感じています。

特に重要なインスピレーションとなったのが、伝統的な英国のスクールユニフォームです。独特のプロポーションや実用的なディテール、英国らしい少し風変わりな個性に惹かれました。そうした馴染みのある要素を現代的に再解釈し、伝統的なニットウェアやコーデュロイ、花柄、チェック柄に、意外性のある色彩やプロポーションを組み合わせています。

シナモン、マスタードイエロー、オーベルジーヌ、チョコレートブラウンなど、深みのある色彩が印象的です。このカラーパレットは、どのようなインスピレーションから生まれたのでしょうか。

色彩は〈Caramel〉にとって、常に中心的な存在です。おそらく私の仕事のなかで最も直感的な部分であり、すべてが色から始まることも少なくありません。特に惹かれるのは、深みと繊細さを備えた、必ずしも子ども服には使われないような色合いです。シナモンやマスタード、オーベルジーヌ、チョコレート、深いネイビーが温かみを生み、そこに赤やターコイズを差し色として加えることで、意外性をもたらしています。

どこかノスタルジックな雰囲気もありますが、過去をそのまま再現することには興味がありません。大切なのは、過去から受け取った要素を再解釈し、現代の暮らしにふさわしいものへと昇華させることです。

色や柄の意外な組み合わせが、〈Caramel〉ならではの美しさを生み出しています。自由な色使いのなかで、洗練されたバランスを保つ秘訣は何でしょうか。

私は、色同士の関係性や、互いにどのような影響を与え合うのかに魅力を感じています。一見すると組み合わせが難しそうな2色が、思いがけない美しさを生み出すこともあります。色彩を通じて、コレクション全体をひとつのまとまりとして考えています。ニットの下からプリント柄がどのようにのぞくか、異なる素材がどう響き合うか、ほんの少しの色が加わることで装い全体がどう変化するか。私にとって色彩の洗練とは、単に色数を抑えることではありません。どのタイミングで、少し意外な要素を加えるべきかを見極めることなのです。

今回はコートやニットウェアなどの定番アイテムにも、遊び心のあるディテールやレイヤードが取り入れられています。特に思い入れのあるアイテムはありますか。

ウィメンズコレクションで特に気に入っているのは、プリント柄のドレスにスカートを重ねたスタイリングです。意外性のあるプロポーションと、異なるアイテム同士が美しく調和するところが好きですね。

冬のコーデュロイにも特別な魅力があります。素材の表情や色の映え方、着込むほどに生まれる風合いがとても美しいのです。ニットも私にとって大切な要素で、伝統的な技法や柄を現代的に表現することに関心があります。今回はフェアアイル柄や立体感のあるワッフル編み、柔らかなリブ編みなど、さまざまな素材感やレイヤードの可能性を探りました。

〈Caramel〉の服には、大人のワードローブのような洗練と、子どもたちの自由な感性が共存しています。そのバランスを、どのように考えていますか。

〈Caramel〉は、ファッションと日常生活のあいだに位置するブランドだと考えています。トレンドを追うよりも、審美眼やセンスを大切にし、子どもたちの日常に美しさを取り入れながら、子ども時代ならではの自然体で自由な感覚を失わないことを目指しています。

デザインは、まず子ども自身のことを考えるところから始まります。一日を通してどのように動き、遊び、何を感じながら過ごすのか。服に動きを制限されることなく、着ることそのものを楽しんでほしいと思っています。美しさは、子どもたちの暮らしに自然に寄り添うものでなければなりません。

子どもたちが自分で服を選び、自由にスタイルをつくることについて、どのように考えていますか。

子どもたちにとって、自由であることと、実用的であることは欠かせません。思いきり動き、遊び、ありのままの自分でいられる必要があります。私にとって最も魅力的な服とは、着る人が自由に試行錯誤し、自分なりの組み合わせを見つけられる服です。一人ひとりの個性を尊重するという考え方は、私のなかでずっと変わっていません。

今回は子ども服と大人服が美しく響き合っています。親子が共通の美意識を持ちながら、それぞれの個性をファッションで表現することには、どのような魅力があると思いますか。

子ども服も大人の服も、基本的には同じデザイン哲学に基づいています。プロポーションや美しい素材、意外性のある色の組み合わせに関心がありますが、何よりも大切なのは、一人ひとりの個性を表現できることです。

ウィメンズコレクションは、人生のさまざまな段階にある女性たちのためのワードローブだと考えています。今回は特に、レイヤードの可能性を探ることを楽しみました。女性と子どもたちのあいだには共通する美意識がありますが、同じような格好をすることが目的ではありません。

キャンペーンフィルムには、子ども、母親、祖母という3世代の家族が登場します。世代を超えてつながる女性たちの姿に、どのような想いを込めましたか。

3世代を一緒に描くことは、私にとって非常に重要なアイデアでした。年上の女性たちは、若い世代の心や知性の成長において、かけがえのない役割を果たしていると思います。豊かな知識や経験、知恵を持っているだけでなく、私たちが少しずつ失いつつある伝統や文化、歴史とのつながりも受け継いでいるからです。

このキャンペーンでは、世代を超えた交流を表現したいと考えました。それは単に服を受け継ぐことではなく、知識や思い出、そして世界を見つめるまなざしそのものを、次の世代へと伝えていくことです。私たちはコレクションだけでなく、キャンペーンの制作やキャスティング、ビジュアルアイデンティティにも携わりました。その過程には、互いのクリエイティビティに対する敬意と、真摯な対話がありました。

ファッションには、服とともに家族の記憶や大切な時間を受け継いでいく力があると思います。世代を超えて服を受け継ぐことについて、どのように考えていますか。

祖母と孫が一緒に過ごす時間には、計り知れない価値があります。物語を聞いたり、会話をしたり、ただ一緒に過ごしたりするなかで、若い世代は自分自身の世界を超えた、より広い世界への理解を深めていきます。

私たちは、時を経ても魅力が色あせない服をつくりたいと考えています。〈Caramel〉の服を大切に保管し、次の世代へと受け継いでくださるお客様がいらっしゃることは、私にとって大きな喜びです。それこそが、受け継ぐことの最も美しいかたちのひとつだと思います。

1999年の創業から25年以上が経ちました。現在の〈Caramel〉の姿をどのように感じていますか。また、これから実現したいことはありますか。

〈Caramel〉を立ち上げたとき、私は従来の子ども服のあり方に一石を投じたいと考えていました。もっと個性的で、細部まで考え抜かれ、文化的な奥行きも感じられる服を提案できると思っていたのです。

25年以上が経った今も、その思いは変わっていません。これからも〈Caramel〉らしさを形づくってきた探究心と独立した精神を守りながら、より多くの方々にブランドを届けていきたいと思っています。今回のコラボレーションによって、新たな可能性も広がりました。ブランドの個性を失うことなく、これからも進化し続けていきたいです。

最後に、このコレクションを通じて、日本の子どもたちや家族にどのような喜びを届けたいと考えていますか。

日本では、私たちのものづくりを深く理解していただいていると、以前から感じています。品質や職人技に対する敬意は、本当に素晴らしいものです。日本のお客様は、素材やプロポーション、色の組み合わせにおける繊細な違いを理解し、その背景にある丁寧な仕事や制作過程にも価値を見いだしてくださいます。このコレクションを通じて、子ども服も細部まで考え抜かれ、美しくデザインされ、豊かな個性を持ちながら、日常のなかで自然に楽しめるものなのだと感じていただけたら嬉しいです。

Eva Karayiannis(エヴァ・カラヤニス)
スペイン出身。1999年、ロンドンで〈Caramel〉を設立。ニュアンス豊かな色彩と上質な素材、端正な仕立てによる子ども服で注目を集める。どこか懐かしく、静かなモダニティを感じさせる世界観は、世代や国境を超えて愛されてきた。現在はウィメンズコレクションも手がけ、日常に寄り添う美しい服づくりを続けている。

本コレクションは、10月27日(火)より公式オンラインストア(Zara.com)およびZARA 六本木ヒルズ店、心斎橋店、グラングリーン大阪店にてキッズおよびウィメンズの両ラインを、ZARA ららぽーと福岡店ではキッズラインを発売。発売を記念し、東京・原宿「GATE」にて10月27日(火)〜11月1日(日)までの期間限定でポップアップが開催される。プライベートな邸宅やアトリエの静かな親密さを想起させるポップアップ空間で、「CHAPTER TWO」の世界観をぜひ体感してほしい。

Calamel x Zara ポップアップストア
会期:2026年10月27日(火)~11月1日(日)
営業時間:11:00~20:00
住所:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6-5-10
問い合わせ先:https://www.zara.com/jp/ja/contact

問い合わせ先:ザラ カスタマーサービス www.zara.com

Text: Miki Suka

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