おこさま人生相談室 第40回-小林エリカ

おとなのお悩み

子どもにおもちゃを買いすぎてもよくないとおもうんですが…。

今回、人生相談にお答えいただくおこさまは、ミトさん6歳です。北海道の動物園でパパが買ってくれた「おおかみちゃん」と、妹のニキさん2歳が宝物。
将来なりたいのは、忍者です

おこさま紹介

お名前:ミトさん
年齢:6歳
生まれた場所:わかんない
住んでいる場所:東京
好きな食べ物:アイス バニラ味
嫌いな食べ物:かぼちゃとかレタスとか
これまでの人生で楽しかったこと:小田原城いったとき忍者になってシュリケンをやった
これまでの人生で哀しかったこと:組体操でお砂がおひざについて痛い
得意なこと:わからない
苦手なこと:おかたづけは上手だよ
好きなこと:ブランコ
将来の夢:忍者

おこさまをよく知る人からのご紹介のことば:
澄んだ空気感をもっていて色で例えたら水の色。自分の世界をしっかりもっていて、お話しているときいつも目をキラキラさせていて彼女独特の魅力に引き込まれちゃいます。優しい中にも芯があるとってもかわいい女の子です。
(お友達のはなさんのママ みなみさんより)
 

(ミトさん、以下M)

さて、今回のおとなのお悩みは?
 
Q  子どもにおもちゃをつい買ってあげてしまうことです。買いすぎてもよくないとおもうんですが…。
(白桃さん 42歳 東京在住)

M はい、そうですね。

──そうですか。

M ミトもそんなかんじだよ。

──ミトさんもおもちゃを買いすぎてしまうのですか?

M ミトもいっつも買いすぎちゃう。なんか、めっちゃ買ってくれるから、めっちゃ買いすぎちゃう。

──おもちゃを買いすぎてしまうのは、どうでしょうか?

M ダメだとおもいます。

──どうしてダメなのでしょうか?

M お部屋がちらかったりしちゃうから。置き場所もなくなっちゃうし。

──なるほど。ちなみに、ミトさんが買い過ぎちゃうのはどんなときでしょうか?

M 欲しいものが何個もあったりすることがある。

──そのようなときには、どうしたら買いすぎずにすむのですか?

M そういうときは、お母さんとか怒ってくれる人に怒ってもらうとか、ダメよっていってもらう。

──ダメよっていってもらえば、買わずにすみますか?

M できる子と、できない子がいると思います。

──できない子は、どうすればいいのでしょう?

M できない子は、買ってあげなければいい。

──泣いてしまわないでしょうか?

M 泣かないと思う。

──どうして泣かないと思うのですか?

M おもちゃがいっぱいあると、捨てられちゃうかもしれないから。大事なものを捨てられるよりいいと思う。

──確かに、大事なおもちゃを捨てられるほうが、泣きますね。

M 買っちゃうと、大好きなものが捨てられちゃうよね。だから捨てられないほうがいいんじゃない?


ミトさんによる処方箋画
大好きな「おおかみちゃん」の絵(千葉から来てくれたバアと遊んでいたら、右手が痛くなってしまったので、左手で絵を描きました)。

白桃さん、いかがでしたか?
おもちゃの買いすぎは、ダメだそうです。
大事なものが捨てられたりしないように、ダメよっていいましょう。
というわけで、今回の、おこさまからの箴言。


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お悩みを随時お待ちしています。おこさまに相談したい方はぜひ、ペンネームと年齢、お住まいの都道府県を記入のうえ、こちらまでお悩みをお送りください。

絵・取材・文
小林エリカ

作家・マンガ家。新刊はシャーロック・ホームズ翻訳家の父の生と死を描いた『最後の挨拶 His Last Bow』(講談社)、はじめての絵本『わたしは しなない おんなのこ』(岩崎書店)。
著書には小説『トリニティ、トリニティ、トリニティ』(集英社、第7回鉄犬ヘテロトビア文学賞受賞)や『マダム・キュリーと朝食を』(集英社、第27回三島賞候補、第151回芥川賞候補)、コミック『光の子ども』1〜3巻(リトルモア)などがある。