写真から世界を見つめる。「T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO 2026」が、東京で開催!
10月3日(土)から26日(月)までの期間、東京・八重洲、日本橋、京橋を中心とした都市空間を舞台に、写真文化の現在を発信する「T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO 2026」が開催される。
8回目を迎える今年のテーマは、日本語でもっとも小さな接続詞「と(&)」。自分と他者、自然と都市、撮る人と写る人——どちらか一方を選ぶのではなく、ふたつのものの間に「と」を置いてみること。その間に生まれる関係へと眼差しを向けることで、世界の見方そのものを問い直す、写真アートフェスティバルだ。

ルーカス・フォグリア〈Constant Bloom〉より

ルーカス・フォグリア〈Constant Bloom〉より
メイン企画展となる、東京ミッドタウン八重洲ではアメリカ人写真家ルーカス・フォグリアが登場。世界最長の旅する蝶を追いながら、同じように国境を越えて移動する人々の姿を記録した。

Sarah van Rij, Tullips, 2026

Sarah van Rij, Florence, 2021
東京建物日本橋ビルと三栄ビルでは、オランダの写真家サラ・ファン・ライが、パリ、ニューヨーク、ソウルという都市を歩き詩的な物語を生み出した作品を展示する。

Exhibition view ‘PXL CTY’ by Antony Cairns at MEP – Maison européenne de la photographie, Paris, 2022. ©Tadzio
また、京橋のTODA BUILDINGでは、パリを代表する写真芸術機関、MEP(メゾン・ユーロペンヌ・ド・ラ・フォトグラフィー)との国際共同企画「STUDIO+|拡張する現代写真」を開催する。
参加するのは、銀塩写真の古典技法と旧来のデジタル技術を交錯させながら夜の都市を再構築するアントニー・ケアンズと、物質がイメージへ変換される過程から「見ること」そのものを問い直す、中国出身・東京在住のピータン。写真と映像、物質とデータ、フランスと日本。さまざまな境界を越えていく作品から、「写真とは何か」という問いが浮かび上がる展示方法だ。

©PIDAN Arrival Without Movement
さらに、Gallery & Bakery Tokyo8分では、横浜美術館主任学芸員・大澤紗蓉子のキュレーションにより、鈴木のぞみと上原沙也加の作品を紹介。モノや場所そのものが見つめてきた風景を視覚化する鈴木と、風景に残された痕跡から複雑に重なる時間をすくい上げる上原。異なるふたつの眼差しから、場所が抱える記憶に触れていくような展示内容だ。

上原沙也加《沖縄県 豊見城市 瀬長》2017年<眠る木>より ※受賞時の作品名「The Others, 2016–2019」から改訂

鈴木
のぞみ《見沼代用水 通船堀をデザインした欄干の穴から 緑区 埼玉》 2023年 <Monologue of the Light>より
期間中には、ホイットニー美術館、ポンピドゥー・センター、シカゴ美術館など、世界の主要文化機関からキュレーターたちが集い、シンポジウムも開催予定。写真とAIをめぐる議論が続くなか、ポンピドゥー・センターのキュレーター、フロリアン・エブナーは、感光材料という写真本来の物質性や、フォトブックという形式が生み出す独自の表現へ、あらためて目を向けることの意味を語っている。
写真を取り巻く環境が大きく変わるいま、T3が問いかけるのは、写真そのものの可能性でもある。また今年は「T3 BOOK MARCHE」も開催。(10/17、18のみ開催)され、アジアの豊かな写真集・出版文化に触れる機会にもなりそうだ。
街そのものが、ひとつの大きな展示空間になっていくような本展。ここで出会う一枚の写真が、世界を見る角度をほんの少し変えてくれることもありそうだ。各地で行われている展示は入場無料。会場によって開催時間が異なるため、詳細は公式HPをチェックして!
【展覧会概要】
T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO 2026
会期:2026年10月3日(土)〜26日(月)
開催エリア:東京・八重洲、日本橋、京橋、銀座エリアの屋内・屋外会場
入場:無料
※T3 PHOTO ASIAは10月16日(金)〜19日(月)TOFROM YAESU TOWER 6F「東京建物 ぴあ シアター&カンファレンス」にて開催
フェスティバルの詳細は、公式HPまで
Text: Miki Suka