2016年からミルクマガジンジャポンのWEBで6年半続いた作家・アーティストの小林エリカさんによる連載「おこさま人生相談室」が柏書房より発売に。おとなの本気の悩みに、102人のおこさまが本気で向き合う「いつもと逆」の人生相談。恋愛、仕事、人間関係に老後のことまで幅広い悩みが収められています。

「よくよく考えてみれば、年を重ねたからといって偉くなれるわけでもないし、いつも正しい答えを知っているとはかぎらない。おとなだって悩むこともあるよね。ひょっとすると、こどもの方が答えを知っていることだって、あるかもしれないよね。というわけで、おこさま人生相談室、始めました」

これは、連載開始時の小林さんの言葉。「こどもの方が答えを知っていることがあるかも」という目論見ははずれることなく、おこさまたちからから出てきたのは、目から鱗の回答の連続でした。一生懸命に考え、話してくださったことをありのままに小林さんが綴っています。

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「しあわせだったらいいかな」
「アニメ観て、ちょっといっぷく」
「２回深呼吸」
「軽い嘘とか役に立つこととかありますんで」
「わがままでいいよ」
「ほしゅわ　ほしゅわは～」
「あさ娘さんを抱きしめて」
「理解を深めれば自分の気持ちも変わる」
「神様がくれた命を大切にしてほしい」
（★おこさまたちの回答より）
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人生何周目？　と思わず聞きたくなるような物事の本質を突く言葉が並び、私たちが思っているよりもずっと、こどもたちが世の中をしっかりと見つめていることに気づきます。一方で、魔法の言葉を教えてくれたり、イマジナリーフレンドを紹介してくれたり。私たちおとなが忘れてしまったことを思い出すきっかけも与えてくれるのです。

全348ページと読み応えたっぷり。こんなにも、こどもの心や頭の中をのぞける本はなかなかないのでは。読めば凝り固まった頭と心がほぐれ、軽やかな気持ちにさせてくれる。人生の壁にぶち当たったときにきっと寄り添ってくれる一冊です。