思い出を彩る〈キャラメル〉の夏の服

クローゼットの整理をするたびに、サイズアウトして着られなくなった子供服のことを悩ましく思います。「あそこに旅した時に、着ていたな」とか「これを着ていた姿が、本当にかわいかった」とか、あれこれ思うと整理が一向に進まない。それはきっと、たくさんの親に共通する悩みなのではないでしょうか。今年中学生になり、大人サイズの服を着るようになった我が娘。夢溢れるキッズファッションが大好きなので、娘の成長に喜びを感じつつ、子供服が着られなくなったことにちょっぴり切なさを感じています。

思い出深い服は、サイズアウトをしていても手放せない。大切にとってある服の中で多いのが〈キャラメル〉の夏の服(娘が小さい時は、ブランド名が“キャラメル ベビー&チャイルド”でした)。〈キャラメル〉の夏物は、肌の見せ方がとってもかわいい。肩が大胆に開いていたり、背中がちらりと見えるデザインだったり。太陽に似合う服が多いので、バカンス用に、と理由をつけて毎年買っていました。きっとそのコレクションをいつまでもクローゼットの中で大切に保管して、時折引っ張り出しては、手にとって思い出に浸ってしまうのだろうと思います。

過去に着ていた服って、たくさんの記憶を蘇らせてくれるもの。時には写真を眺めるよりも、リアルにその時のことを思い出させてくれることがあるような気がしています。ティーンの服は選択肢が少なく、娘のワードローブにもファストファッションブランドの服が増えていますが、時には、大切に残しておきたくなるスペシャルな服を一緒に選びたいものですね。大切に作られた、〈キャラメル〉の服のように。(M)