和田誠の展覧会が開催中。ユーモラスで温かいイラストの数々が一堂に!
国民的イラストレーター和田誠さんの仕事の全貌に迫る展覧会「和田誠展」が10月9日より開催中。83年間の生涯で生み出した、膨大で多彩な作品を一挙に紹介している。
代表的な仕事をまとめたビジュアル年表や幼少期に描いたスケッチから晩年の仕事まで、およそ2800点の作品や資料が展示。和田誠さんを知るうえで欠かせないトピックを軸に、イラストや装幀、ポスターなど多彩な仕事を辿ることができる。
『ことばのこばこ』 1995 瑞雲舎(1981初版すばる書房) ©️Wada Makoto
なかでも注目したいのが 「和田誠になるまで」コーナーだ。4歳の頃に描いた絵物語や小学生のときの詩集、中高時代に描いたスケッチや絵日記、漫画などが展示。和田誠さん本人の回顧コメントと共に、創作の原点を窺い知ることができる。
『先生の似顔絵による時間割』 1953 多摩美術大学アートアーカイヴセンター蔵 ©️Wada Makoto
また「家族との仕事」のコーナーもぜひチェックしてほしい(見落としそうな、会場の隅にあるので要注意)。料理愛好家の妻、平野レミさんと共に制作したレシピブックや、長男でミュージシャンの和田唱さん、次男でクリエイティブ・ディレクターの和田率さんが幼少時に描いたイラストに和田誠さんが文を添えた絵本などが展示されている。和田誠さんの家族への愛が感じられる、なんとも心温まるコーナーだ。
そのほか40年にわたり続いた「週刊文春」の表紙絵は初めて担当した昭和52年(1977年)5月12日号から約2000冊分を一気に展示。書籍や原画800点、アニメーションの上映などもあり充実の内容となっている。
和田誠さんの多岐に渡る仕事の全貌をこの展示で知ることで、日本を代表するイラストレーターの、新たな魅力に出会えるはずだ。
【展示会概要】
「和田誠展」
会期:2021年10月9日(土)~12月16日(日)
〈東京オペラシティ アートギャラリー〉
住所:東京都新宿区西新宿3-20-2
開館時間:11:00-19:00(入場は18:30まで)
休館日:月曜日
tel 050-5541-8600
ウェブサイト
トップ画像 『ねことヴァイオリン』会報誌表紙 1979 多摩美術大学アートアーカイヴセンター蔵 ©️Wada Makoto