エルメス財団「スキル・アカデミー」学びのワークショップが開催
アートや教育を通じて、持続可能な社会のあり方を探り続けるエルメス財団。現代アーティストの創作活動を支援する一方で、若い世代へと“手仕事”や“技術”を受け継ぐ学びの場づくりにも力を注いでいる。その代表的な取り組みが、2014年からパリで続く「スキル・アカデミー」。クラフツマンシップを大切にする〈エルメス〉らしく、素材に触れ、身体を動かしながら学ぶワークショップだ。
日本でもこれまで、「木」「土」「金属」「ガラス」「布」などの素材をテーマに、中高生たちがものづくりと向き合ってきた。素材の成り立ちや文化、技術を多角的に探究しながら、手で考え、五感で感じる体験を重ねる時間。それは、持続可能な未来を自分ごととして捉える感性と、しなやかな思考力を育てる学びの場でもある。

写真:講師提供
そしてこの春、新たなプログラムがスタートする。テーマは「金属に学ぶ、五感で考える」。硬く、冷たいイメージのある金属だが、実は、溶け、流れ、響き、形を変え、私たちの暮らしのあらゆる場所に息づいている素材だ。
参加者は5つのグループに分かれ、それぞれ異なる分野の専門家と出会いながら、金属の奥深い世界へと踏み出していく。
・巨大建築と精密な腕時計を通して、“構造”を知る体験。
・橋や溶接から、“とかす・つなぐ”技術を学ぶ時間。
・古代の道具からサイバーロボティクスまでを横断する、ものづくりの進化。
・青銅の打楽器ガムランやレコードが奏でる、金属が生み出す音の世界。
・彫刻とコンテンポラリーダンスによって感じる、身体とメタルの動き。

©TOKYO-SKYTREE
参加者は、5つのテーマから好きなコースを選ぶことができ、どれも教室の机の上では出会えないリアルな学びばかりだ。さらに6月には「夏のオープンクラス」も開催予定。展示やワークショップを通して、春に芽生えた発見を世代を越えて共有する、ひらかれた場が用意される。

写真:講師提供
アート、デザイン、サイエンスがゆるやかにつながりながら、ひとつの素材にフォーカスをする時間。新しい視点が、子どもたちの未来を広げてくれそうだ。春休みの特別な学びとして、ぜひ注目したい。
【ワークショップ概要】
エルメス財団 スキル・アカデミー
「金属に学ぶ、五感で考える」春のワークショップ
開催:2026年3月26日(木)〜4月3日(金)
場所:都内および近郊各所
【対象】
各ワークショップごとに15名の参加者を募集
・中学生・高校生(各12名程度)
・金属または教育に携わる大人(若干名)
【応募期間】
第1期:1/15〜2/12(抽選発表 2/13)
第2期:2/13〜3/5(抽選発表 3/6)
詳細・応募方法は公式ウェブサイトへ
Text: Miki Suka