長場雄の最新作品集『A PIECE OF PAPER』が発売

「すべての作品は、1枚の紙から始まる」
真っ白のコピー用紙に、黒のラインで描かれるアイコニックな登場人物たち。人々の何気ない日常のワンシーンや人物を、アーティスト・長場雄が描くと、どこか見覚えのなる風景や顔となり、匿名のシーンが観る者それぞれの個人の記憶へとゆるやかに繋がっていく。

やさしい曲線で、いくつもの特別な瞬間を描いてきた長場は、国内外から絶大な人気を博し、さまざまな分野で活躍を続けてきた。5年ぶりとなる個展『YU NAGABA SOLO EXHIBITION「A PIECE OF PAPER」』を経て、待望の最新作品集『A PIECE OF PAPER』が、このたび発売予定だ。

2018年から2022年までの間に、長場が携わった300案件以上ものクライアントワークの原画をまとめた本書では、雑誌、アパレル、広告、WEBサイトなど、多様な形で展開された作品が完成写真とともに掲載されている。装幀と製本には、長場が制作にコピー用紙を使用していることから、市販のコピー用紙とその包装紙を模した特別な仕立てとなっており、開封のワクワク感もこの上ない。1枚の紙とペンから生みだされたいくつもの作品が、656ページという大ボリュームとして積み重なっている。その一枚一枚を手に取ることで、“長場雄”の世界観を存分に体感できそう。

MilK MAGAZINE JAPON|no.37『Activity Book』 | 2018

出版を記念して、渋谷パルコではポップアップショップ「Yu Nagaba Puplishing Event “A PIECE OF PAPER”」も開催予定! 会期は2月9(木)〜26日(日)。会場は、渋谷PARCOの地下1階の「GALLERY X BY PARCO」にて。書籍『A PIECE OF PAPER』の先行販売のほか、書籍に収録されている原画の一部や下書きなどが展示される。オリジナルグッズの販売もあり、ファッションブランド〈YOKE(ヨーク)〉とのコラボレーションTシャツは、要チェック。

長場雄
アーティスト。1976年東京生まれ。過去の展示に「I DID」(GALLERY X BY PARCO,2017)、「The Last Supper」(SAI,2020)などがある。著作には『I DRAW』、『みんなの映画100選』、『I DID』、『Express More with Less』などがある。作品発表の他、広告、書籍、国内外の名だたるブランドとのコラボレーションも行い、国内のみならず海外においても人気を博している。

『A PIECE OF PAPER』 
長場雄
PARCO出版刊
2月16日より、全国書店にて販売予定
定価:3600円(税別)

text: MIKI SUKA