畳の美と可能性を再発見する4日間

現代の暮らしから少しずつ姿を消しつつある「畳」。しかし、その美しさと機能性は、いま再び注目を集めている。日本文化の象徴ともいえる畳を、多角的に掘り下げる展覧会「いま 畳を 語る とき ― The Evolving Tatami : A New Perspective ―」が、東京・青山のSpiral Gardenで2025年8月28日から4日間開催される。

会場では、畳の歴史や製法をパーツごとに解説する展示に加え、吹き抜けのアトリウム空間に32畳を敷き詰めた圧巻のインスタレーションも登場。国内外のデザイナーと畳職人が手を組んだコラボ作品が並び、伝統とモダンが交差する新しいデザインに触れられる。

体験型プログラムも充実し、子ども向けには、熊本県八代産のい草を使った「い草縄ワークショップ」が開催予定。三代にわたりい草の細縄づくりを継承する井上産業の職人が、昔ながらの手法で編み上げる工程を子どもたちに直接指導してくれる。い草の香りに包まれ、手と足を使って編むひとときは、五感に響くダイナミックな体験となりそうだ。

大人向けには、畳空間を舞台にした新感覚の茶会『花下草上』が。東京・南青山「櫻井焙茶研究所」の店主で茶人の櫻井真也が、1日限りの特別な時間を提供する。また、い草の端材を活かしたアクセサリー制作ワークショップも行われ、軽やかな素材感と色の組み合わせを楽しみながら、自分だけの一点を生み出せる。

親子で畳に触れることで、その歴史と未来を同時に感じられる4日間。日本人の暮らしに寄り添ってきた畳の魅力と、新たな可能性を発見する機会となりそうだ。

【展覧会概要】
「いま 畳を 語る とき」The Evolving Tatami: A New Perspective

会期:2025年8月28日(木)~31日(日)
開催場所:Spiral Garden (東京都港区南青山5-6-23 Spiral1F)
開催時間:11:00~19:00 (初日12:00~16:00 / 最終日11:00~18:00)
入場無料
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Text: Miki Suka