アートトラック〈SILVER SATAN〉をめぐる6人の視点
京都で開催中の「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 KG+2026」。その一環として行われている、グループ展「SILVER SATAN X」を紹介する。
半世紀にわたり、姿を変えながら走り続けてきたアートトラック「SILVER SATAN」。これまで“写す側”として存在してきたその車体が、本展では“写される側”として、新たな視点の中に置かれる。

Photography by Shun Komiyama

Photography by Masafumi Sanai

Photography by Kenshu Shintsubo
キュレーターを務めるのは、「SILVER SATAN」のオーナーでもある内藤久幹。数々のアートイベントを手がけてきた彼のもと、6人の写真家がそれぞれの距離感でこの特異な存在に向き合う。
小見山峻、佐内正史、新津保建秀、田附勝、ホンマタカシ、宮原夢画。撮影する場所や時間、表現のかたちもさまざまで、視点はひとつに定まらない。それぞれのまなざしによって切り取られた「SILVER SATAN」は、記録というよりも、見る人の中に新たなイメージを立ち上げていく。
メッキに覆われた車体は、風景や光を映し込みながら、周囲に溶け込んだり、ふと異質な存在として浮かび上がったりする。もはやトラックという枠を超えたその姿は、現実と非現実のあいだを行き来しているようにも感じられる。

Photography by Masaru Tatsuki

Photography by Muga Miyahara

Photography by Takashi Homma
さらに本展では、サウンドインスタレーションにevalaが参加。近年、文化庁芸術選奨 文部科学大臣新人賞を受賞するなど注目を集めるアーティストによる音のレイヤーが重なり、視覚だけでは捉えきれない体験へとひらかれていく。
ひとつの存在をめぐって立ち上がる、いくつもの視点とイメージ。見るたびに、自分なりの捉え方が少しずつ浮かび上がってくるはず。京都を訪れるタイミングがあれば、ぜひ足を運んでみてほしい。

【展覧会概要】
SILVER SATAN X
会場:京都場
住所:京都府京都市中京区西ノ京南聖町6-5
会期:2026年4月18日(土)〜5月17日(日)
開館時間:10:00〜19:00
入場料:無料
展覧会の詳細は、こちら
Text: Misaki Imamura