
親子で観たい! アニメ映画『パフィンの小さな島』がついに公開
アイルランドのスタジオ・ジブリとも呼ばれる、カトゥーン・サルーン。『ソング・オブザシー 海のうた』などで、これまでアカデミー賞長編アニメーション賞に4度ノミネートされてきたアニメスタジオから、この度新作の映画が公開される。
日本語吹替版の映画『パフィンの小さな島』の主人公は、絶滅危惧種に指定されている海鳥、パフィン(ニシツノメドリ)。大きな目をした愛らしい海鳥が、美しい島で繰り広げる大冒険は、どの瞬間も絵本を見ているかのように色鮮やかだ。舞台となる“トンガリ島”は、実際にニシツノメドリが数多く集まるというアイルランドの世界遺産の島、スケリッグマイケル島からインスパイアされたという。
主人公のパフィンのほか、トガリネズミ、ウサギ、ハリネズミなど、愛らしい動物たちが登場するだけでなく、細やかな観察によって描かれている島の植物や自然風景の美しさも見どころ。朝と夕で異なる植物の様子まで、緻密に描かれている。
そんな豊かな自然舞台で、行方不明のパフィンの卵を探すという冒険物語には、自然保護、多様性、調和といった深いテーマが描かれている。同時にそれは、誰もが自分らしく暮らせることの大切さを表現しており、大人と子ども、それぞれの心に響く内容だ。
愛らしいキャラクターたちと、耳に残る音楽、美しい自然描写が話題を呼び、『パフィンの小さな島』は本国ダプリンの映画館で1年にわたるロングランヒットとなった。日本語吹替版では主人公ウーナのママ役を、女優の上野樹里が挑戦する。
「主人公・イザベルが映画の中で体験することは、世界中で多くの人々、特に子どもたちが今まさに直面している問題です。彼女が困難に立ち向かう手助けができれば、それはとても価値のあることだと思いました。イザベルは、ヨーロッパに転校するシリアの子どもであり、新しい国に到着したウクライナの子どもであり、すべてを捨てて再出発しなければならない子どもたちの姿なのです」
——ジェレミー・パーセル監督
家とは何か? 自分らしく暮らす大切さとは? 家族で分かち合うべきさまざまなテーマに、たくさん出合える映画だ。
【映画概要】
『パフィンの小さな島』
原案:トム・ムーア(「ウルフウォーカー」)/リリー・バーナード、ポール・ヤング
脚本:サラ・ダディ 監督:ジェレミー・パーセル
配給:チャイルド・フィルム 後援:駐日アイルランド大使館
2023年 アイルランド・イギリス 80分
© 2023 Puffin Rock and The New Friends
5月30日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー
公開情報は、映画「パフィンの小さな島」オフィシャルHPまで
Text : Miki Suka