2024SS NYコレクションに、気鋭の子ども服デザイナーが集結
2024年春夏シーズンのNYコレクションの会期に合わせ、子ども服のファッションショー「Kids Fashion Week in New York」が開催された。コレクションをサポートをする「GLOBAL FASHION COLLECTIVE」は、バンクーバー・ファッションウィークが主体となり、有望なデザイナーを世界に発信することを目的として立ち上がったプロジェクト。世界中のクリエイティブなデザイナーをサポートし、包括的で多様なファッション業界を育成するという目標を掲げ、東京、ニューヨーク、ロンドン、ミラノ、パリのファッションウィークに気鋭のデザイナーを送り出している。2023年9月の「Kids Fashion Week in New York」に参加した、4ブランドの新人デザイナーによるコレクションをお届けする。
日本人デザイナー、吉野美怜が手掛ける〈テディミー〉は、ペールトーンの淡いパレットにエアリーなチュールやフリル、リボンを使ってドリーミーな子どもの世界を描いている。娘の誕生を機に大好きな“ゆめかわいい”世界を詰め込んだ、子ども服作りを開始した。ギンガムチェックや小花柄など、春の到来を連想させるテキスタイルも、多様なパターンが用いられている。それぞれをトゥーマッチなほどに組み合わせるなど、複雑なディテールも光る。
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中間色を用いたシックなトーンバランスと、上質なシルクが動くたびに美しい影を描いていく、ハイエンドなドレスが並ぶ贅沢な〈モレンヌ〉のコレクション。フレンチレースやクリスタル、ゴールドのビーズ、パールなどの装飾もふんだんに使われていて、本物のお姫様のよう。手がけるのはJessica Gouldと、娘のGiselle。エレガンスとクラシックを詰め込んだドレスには、フランスならではのエスプリである「サヴォアフェール」という手仕事への愛情が込められている。ドレスとお揃いのクラシカルな帽子も、アイコニック。
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ボネをかぶった少女や、ふんわりとしたショートパンツ姿の少年がコレクションを飾った〈エヒョン〉。韓国人デザイナーEunjeong Choが発表したのは、懐かしいノスタルジックな世界をモダンに昇華させたもの。太陽の下、子どもたちの元気な夏の日を連想させるような軽やかな白のワンピースのシリーズは、透ける素材を上手に組み合わせ手の込んだディテールが目をひく。アースカラーのスーツからも、素材のやわらかさが伝わる。
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アイコニックなインフルエンサーママ、Danielle Cabralがプロデュースする〈ボウジーキッズ〉は、ファニーでリッチなストリートスタイル。The BOUJIE mamaの活動と同じく、子ども服こそ楽しさが大事! と思わせてくれるような、カラフルでアップテンションなコレクションがランウェイに登場した。大人のラインともリンクできる、迷彩柄やヒョウ柄のアイテムは、ストリートで目を引きそう。
Text: Miki Suka