おこさま人生相談室 第18回-小林エリカ

おとなのお悩み

色々悩んでいる間に時間ばかり過ぎてしまいます。

今回、人生相談にお答えいただくおこさまは、七夏さん(7歳)です。
幼稚園のときの名札が宝物だという七夏さん。おとなになって、哀しいことがあったら、それを見ることに決めているそう。
国語の授業では「きつねのおきゃくさま」(あまんきみこ作)の文章を読んで、その中の台詞がだれの台詞なのかをちゃんとあてることができました。

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おこさま紹介

お名前: 七夏さん
年齢: 7歳
生まれた場所: 杉並区(以下住所なので省略)
住んでいる場所: 杉並区(以下住所なので省略)
好きな食べ物: パッションフルーツ
嫌いな食べ物: わさび
これまでの人生で楽しかったこと: 学校の「いちょうまつり」でアイヌの踊りを踊った
これまでの人生で哀しかったこと: あるっけ? いっぱいある そのうちのひとつは、学校のともだちとかがせめてくること
得意なこと: いま上手かわかんないけど一輪車
苦手なこと: できるんだけど、てつぼうはやだ つまんない
好きなこと: 竹馬にのること
将来の夢: いまぜんぜんきまってない

おこさまをよく知る人からのご紹介のことば:
七夏と言えば!決してズルをしない真面目さ。パパとママの喜ぶ顔が見たくてドッキリ作戦を実行する優しさと行動力。ママがケーキを作る時、ハンドミキサーのホイッパーに付いた生クリームを舐めるのが密かな楽しみな女の子。ちなみにホイッパーは2つあって「ひとつは楷くんにあげるんだよ」と面倒見の良いお姉さんでもある。なるべくそばで見守るからね。のびのび育ってね。
(七夏ちゃんの親友、武井実子さんより)

(七夏さん、以下N)

さて、今回のおとなのお悩みは?

Q やってみたいことはたくさんあるのに、やらなきゃいけないことが多いし、色々悩んでいる間に時間ばかり過ぎてしまいます。どうすれば時間を上手く使えるようになるのでしょうか?(こむぎさん 20歳 東京在住)

N やんないといけないことを、さきにやる。

──なるほど。悩む前に、まずは、やらなきゃいけないことを、先にやってしまったほうがいいということですね。

N そう。

──ちなみに、七夏さんは、どうやって時間を使っているのですか?

N なんか、子どもだから、そんなにやることが学校の宿題とかしかないから、学校の宿題が終わったら、つぎ、あそぶ。

──このこむぎさんは、もしかすると、色々悩んでいる間に時間が過ぎてしまうことを、悩んでいるのかもしれないのですね。そういう時には、どうしたらいいのでしょう?

N じぶんをおちつかせる?

──じぶんをおちつかせる。

N そう。

──いったい、どうしたらじぶんをおちつかせることができるのでしょうか?

N 深呼吸。

──まずは深呼吸をすればいいのですね。

N そう。

──そうすれば、もう、悩んでいる間に時間が過ぎてしまうってことも、なくなるということですね。そうすれば、時間がうまく使えるようになるかもしれませんね。

N じぶんをとにかくおちつかせて、それで、またやったら、いいんじゃないかな。

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(七夏さんによる処方箋画)
やることをさきにやって、やりたいことをあとにやる。おちついて息を吸ったり吐いたりする絵

こむぎさん、いかがでしたか?
色々悩んでいる間に時間ばかり過ぎてしまいまうときには、じぶんをとにかくおちつかせたらいいそうです。
そうすれば、時間もできて、やってみたいことも、できるかもしれないですね。
というわけで、今回の、おこさまからの箴言

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深呼吸

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お悩みを随時お待ちしています。おこさまに相談したい方はぜひ、ペンネームと年齢、お住まいの都道府県を記入のうえ、こちらまでお悩みをお送りください。

絵・取材・文
小林エリカ

作家・マンガ家。新刊はシャーロック・ホームズ翻訳家の父の生と死を描いた『最後の挨拶 His Last Bow』(講談社)、はじめての絵本『わたしは しなない おんなのこ』(岩崎書店)。
著書には小説『トリニティ、トリニティ、トリニティ』(集英社、第7回鉄犬ヘテロトビア文学賞受賞)や『マダム・キュリーと朝食を』(集英社、第27回三島賞候補、第151回芥川賞候補)、コミック『光の子ども』1~3巻(リトルモア)などがある。