おこさま人生相談室 第66回-小林エリカ

おとなのお悩み

恋愛感情がなくても結婚していいですか?

今回、人生相談にお答えいただくおこさまは、潤さん(右)、玲奈さん(左)、10歳の従姉妹です。
ふたりで一緒にするのは踊って遊ぶこと。TWICEのダンスにはじまり、おたがいに習っているバレエを交えて独自のダンスを創作するそう。
潤さんが好きなのは宝塚月組トップスター月城かなと。玲奈さんはラクロスもやっています。

おこさま紹介

お名前:潤
年齢:10歳
生まれた場所:東京都
住んでいる場所:世田谷区
好きな食べ物:おもち
嫌いな食べ物:なす
これまでの人生で楽しかったこと: 玲奈と遊んだり、学校の友だちと遊んだり
これまでの人生で哀しかったこと:クラス替えで仲いい子がひとり別れちゃった
得意なこと:バレエ
苦手なこと:鉄棒とか
好きなこと:前まではピアノとか、今はバレエとか踊りとか
未来の夢:とくにないです

おこさまをよく知る人からのご紹介のことば:

(玲奈より)

お名前:玲奈
年齢:10歳
生まれた場所:神奈川県
住んでいる場所:世田谷区
好きな食べ物:みかん
嫌いな食べ物:ピーマン
これまでの人生で楽しかったこと:友だちと遊んだ ディズニーとか
これまでの人生で哀しかったこと:勉強をしなかったせいでSAPIXのクラスが落ちた
得意なこと:バレエ、ラクロス
苦手なこと:勉強
好きなこと:遊ぶこと 友だちとわいわいしたい
未来の夢:とくにない

おこさまをよく知る人からのご紹介のことば:

(潤より)

さて、今回のおとなのお悩みは?

Q
恋愛感情がなくても結婚していいですか?
相手は自分のことを好きだと言ってとても大切にしてくれるのですが、こちらは恋愛感情はなく、息子を育てているような感覚です 
(おにぎりさん 35歳 東京都在住)

(潤さん、以下J/玲奈さん、以下R)
J ほんとに、結婚してそういうふうになりたいなら、まあいいけど。

R その人と一緒にいて楽しいなら、結婚してもいいかもだけど、楽しいって感情がないんだったら、結婚しないほうがいいと思う。

──ところで恋愛感情というのはいったい何なのでしょうか。

R 好き。

J 惹かれる、とか。

──ということは、好きと思ったり惹かれなくても、結婚してもいいかどうか、ということですね。

R 好きとは別に楽しいっていう感情があるなら、まあ、恋愛感情なくても結婚してもいいと思う。

J 一緒に住んでれば、ひとりよりも楽しいかもしれないから。

──たしかに、ひとりよりふたりは楽しいかもしれないです。ちなみに、結婚すると、いいことがあるのでしょうか?

R 手伝ってもらえる。

──家事や仕事、自分がやりたいことを、手伝ってもらえるということですね。

J 一緒にいて楽しい。考えとかも聞いてくれて、楽しくなる。

──どうして、そのように思ったのでしょう。これまで、結婚について考えたことはありますか。

R あんまないけど。パパとかママの姿見て(そう思った)。
けど、たまに議論になってる。ママ、ビールの飲み過ぎで、飲むとか飲まないとか……。

J それ言わないほうがいいよ!

──しかしそのような議論をしていてもなお、やっぱり結婚しているのがいい、と思うのですね。

R そう。

──ちなみに、息子を育てているような感覚、というのはいかがでしょうか?

J 相手は苦労してない感じで、自分ががんばってやってあげてるってかんじで、自分が嫌だったりしなければ、好きにしていいと思うけど。自分が嫌なら、言ったりしたほうがいい。

──では、おふたりにとって結婚する、というのはどういうことでしょうか。

R 結婚して、やだったりしたら別に別居すればいいし。いっかいやってみて、いやだったら、別居とか離婚とかすればいい。

J 結婚して楽しくて、自分がどういうふうにしたいとか、できたり言えたりするならしたほうがいい。けど、結婚して、自分の夢というかそういうのが叶えられないってなったりしたら、ちゃんと言ったほうがいい。

(潤さんによる処方箋画)

勇気がなかったりしたら、一緒に住むだけでも、楽しかったり、安心したりするなら、それでいいと思う、っていう絵。

(玲奈さんによる処方箋画)

一回試してみてから、いやだったら、よかったら、という場合の絵を描きました。

おにぎりさん、いかがでしたか?
恋愛感情がなくても、一緒にいて楽しいなら、結婚してもいいそうです。
自分がどういうふうにしたいとか、できたり言えたりするかは、考慮して。
というわけで、今回の、おこさまからの箴言。

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お悩みを随時お待ちしています。おこさまに相談したい方はぜひ、ペンネームと年齢、お住まいの都道府県を記入のうえ、こちらまでお悩みをお送りください。

絵・取材・文
小林エリカ

近著はシャーロック・ホームズ翻訳家の父の生と死を描いた『最後の挨拶 His Last Bow』(講談社)、はじめての絵本『わたしは しなない おんなのこ』(岩崎書店)。他の著書には小説『トリニティ、トリニティ、トリニティ』(集英社、第7回鉄犬ヘテロトビア文学賞受賞)や『マダム・キュリーと朝食を』(集英社、第27回三島賞候補、第151回芥川賞候補)、コミック『光の子ども』1〜3巻(リトルモア)など。