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DATE 2019.10.16

“全力で褒める”ラジオ番組『ホメラニアン』犬山紙子さん×『おこさま人生相談室』小林エリカさん対談インタビュー

去る2019年9月16日、MilK JAPON WEBで『おこさま人生相談室』を連載する作家・マンガ家の小林エリカさんが、コラムニストの犬山紙子さんがパーソナリティを務める“全肯定型”ラジオ番組『ホメラニアン』(TOKYO FM)にゲスト出演。『おこさま人生相談室』が生まれたきっかけや、印象深かったおこさまの回答など、連載にまつわるトークが繰り広げられました。

小林エリカさんが描き下ろした犬山紙子さん

犬山:やっと会えましたね!ずっとお会いしたかったのでとっても嬉しいです。まずは私から小林さんのご紹介をさせていただきます。
小説家、そして漫画家として活躍する小林エリカさん。イラストや文章など多彩な表現方法で、時間や歴史といった目に見えないものをモチーフに作品を発表。小説『マダム・キュリーと朝食を』で第27回三島由紀夫賞候補、第151回芥川龍之介賞候補に。9月5日には新刊『光の子ども3』を発売。
フランス・パリで誕生した雑誌『MilK』の日本版『MilK JAPON』のウェブサイトでは悩める大人たちの悩みをおこさまたちに相談する人気企画、『おこさま人生相談室』を連載されています。

『ホメラニアン』はこの『おこさま人生相談室』とコラボしていて小林さんのお声は聞かせていただいていたのですが、お会いするのは初めて。ということで、どうぞよろしくお願いいたします。

 

小林:お願いいたします!

 

犬山:とっても素敵なワンピースですね…めちゃくちゃかわいい!

 

小林:ありがとうございます。さっそくほめていただいてうれしいです!

 

犬山:7月に『ホメラニアン』と『おこさま人生相談室』のコラボが始まり、初回では私の悩みをおこさまたちに答えていただいたんですが、まずお聞きしたいことが。どうして『おこさま人生相談室』という連載を立ち上げようと考えたんですか?

 

小林:子どもの頃、大人になったら悩みや迷いがなくなるんじゃないか、と思っていたんです。大人の人たちがなんでもわかったようにしゃべっているから。でも実際自分が大人になってみたら、悩みまくりで(笑)。子どもを生んで親にもなったのに…。なんにも悩みが解決しないままなので、おこさまに聞いてみよう!と思い立ったんです。

 

犬山:私も同じで、悩みまくりです。私たちが子どもの頃、大人然として振る舞っていた人も、心の中では「子どもたち、教えてくれよ〜」って気持ちがあったのかもしれないですね(笑)。小林さんのなかで印象に残っている回があったら教えてください。

 

小林:本当にどの回も印象深いのですが、最初にRicoさんというおこさまに「犬を飼いたいんだけど、いつか死んじゃうかもしれない。どうしたらいい?」という内容のお悩みを相談したときに、「いつか死んじゃうとしても、それはいつかであって、今は死んでないから飼うべきだ」というお答えをいただいて。「そうか!」って、ハッとなりました。人と付き合うとき、いつかいつかと先のことばかり心配していた自分にも気付かされました。

 

犬山:それは沁みますね、大人からはなかなか出てこないですよね。年齢を重ねるにつれ、先をどんどん予測して、間違わないように手を打ってしまうことが多くなってしまう。“いつかであって、今じゃないから”というのは本当におっしゃる通り。ペット以外にも、いろいろなことにあてはまりますね。

 

小林:そうなんです。本当におこさまたちがすごいんです。

 

犬山:『ホメラニアン』とのコラボの回に登場してくれた、タワー好きな子もすごかったですね。(※小学5年生の息子が宿題をやらない、という悩みに「タワーを見ればいい」と回答)

 

小林:ゆうだいさんもすごかったです!

 

犬山:最後に関西圏にあるタワー3つを挙げていて、真理だなって思いましたね。好きなことをやればいい、というおこさまからのメッセージにハッとさせられて。連載を進めるなかでおこさまたちに気付かされること、多そうですね。

 

小林:本当に毎回気付かされまくりなんです。“おこさま=無邪気、素直”という勝手な思い込みがあったんですけど、ひとりひとり違って。本当に、ひとことで括れないのがおこさまのよさだなって気付かされました。

 

犬山:確かに、子どもっていうと天使のようで無邪気、と思ってしまうんですけど、よくよく考えたら自分が子どもの頃、結構愛想笑いとかしてました(笑)。

 

小林:そうそう、意外と大人なんですよね(笑)。

 

犬山:空気を読んだり。それを含めて個性であって、大人がひとことでくくれないように、子どもというのもひとことでくくれないのが素晴らしいなって。

 

犬山:小林さんにとっておこさまってどんな存在ですか?

 

小林:ひとりひとりが違うってことに毎日気づかせてくれる存在です。大人も子どもも関係なく、人として対話できる存在が一緒に生きているっていいな、と思っています。

 

犬山:おっしゃるとおりだと思います。子どもって大人の所有物ではないし、子どもの思想、考えがあって。彼らと対等にコミュニケーションをとるなかで、大人も気付かされることがある。それを『おこさま人生相談室』ですごく感じました。だから子どもとコミュニケーションを楽しまないと損だな…と。

 

ここでメッセージをご紹介します。神奈川県の男性、アヒルのひろしさんから。

「犬山さん、小林さん。こんわんわん!先月の『ホメラニアン』×『おこさま人生相談室』のコラボは、考えさせられることばかりでとても楽しかったです。またぜひコラボ企画をやってほしいです。そしておこさまたちのイラストはみんな個性的で、仕草や表情から性格が伝わってくるようで素敵です」

 

小林:うれしいですね。

 

犬山:小林さんのイラストは、子どものにおいまでつたわってくるかのよう。とってもかわいいイラストなので、MilK JAPONのページからぜひ見てみてくださいね。

もう一通いきましょう。神奈川県の女性17歳、カタツムリの殻さん。
「こんばんは。カタツムリの殻と申します。私の悩み、聞いてもらえませんか。去年親が離婚し、お父さんがいなくなりました。時々、私があのときうまく振る舞えていたら、お父さんもお母さんも一緒にいることができたのかなって自分を責めてしまいます。母の目を気にしてしまい、お父さんに“16年間私のお父さんでいてくれてありがとう”と言うことができないままお別れしたことをずっと後悔しています。過去を振り返っても意味がないのはわかるけれど、どうしても家族3人で楽しく過ごした日々が忘れられません」
こんなメッセージがとどいているんですが、小林さん、いかがでしょうか。

 

小林:カタツムリの殻さんが、感謝を伝えたいという気持ちを持っていることはすでにお父さんに伝わっているんじゃないかなって私は思います。カタツムリの殻さんが悪いということは、絶対にないと思います。

 

犬山:同意です。子供が親と離婚するときに、子供が悪い子だったから離婚するなんてことは絶対ないですよね。カタツムリの殻さんがありがとうって伝えたかったことは、きっと伝わっています。ぜひね、自分を責めすぎないで。むしろ傷ついてる状況だと思うので、自分にやさしく、甘く甘くしてもらえたらな、なんて私も思いました。
さて、あっという間でしたがお別れの時間になってしまいました。告知などありましたら教えてください!

小林:六本木の国立新美術館で『話しているのは誰? 現代美術に潜む文学』(11月11日まで)という展覧会に参加しているので、ぜひいらしてください。

 

犬山:めちゃくちゃ楽しみです。MilK JAPONのウェブサイトで小林エリカさんが連載している『おこさま人生相談室』では、大人のお悩みに答えてくれるおこさまを募集しています。さらに、おこさまへの相談をツイッター・インスタグラムでも募集中。MilK JAPON公式アカウントにダイレクトメッセージをいただくか、「#milkおとなのお悩み」つけて投稿してください。これからも『ホメラニアン』コラボしていただけると思っていてもいいですか…?

 

小林:もちろんです、ぜひぜひ!

 

犬山:やったー!ほんとうに学びが多くて。真意をついてくる子どもたちの発言、あれってなんなんでしょうね。答えてくれる子どもたちはいろんな個性を持っていて、どんな個性の子どもからも真意をついた回答を得られるのが、もうこれは“発明”だなって。たくさんの大人たちにぜひ聴いてもらいたいです。大人は子どもに、子どもは大人に相談し合う。それが広がっていってほしいですね。最後にリスナーの方にメッセージをお願いしてもよろしいでしょうか。

 

小林:生きていると大変なことや悩みっていっぱいあると思うんですが、『ホメラニアン』は生きてるだけですごい!えらい!ということが伝わる番組だと思います。今日はどうもありがとうございました。

 

犬山:ありがとうございました!