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DATE 2016.03.28

マケドニア:世界最古の湖のほとり、オフリドで出会った子どもたち

写真家・田尾沙織がマケドニアで出会った、民族衣装をまとった子どもたち。

耳慣れないマケドニアという国は、東ヨーロッパのバルカン半島中央部に位置する小さな国。近隣の国とはひとつの国だったこともあれば争いを繰り返し分裂したりと、安全という印象ではなかった地域だけれど、訪れてみると驚くほど平和で穏やかな空気が流れていた。

どこに行っても人に親切にされた。バスを待っていれば、隣の建物の警備員が奥さん手作りのお弁当を一緒に食べないかと勧めてくれ、バスに乗れば、隣の席のおじさんが何も言わずに私の運賃を一緒に払いニッコリ微笑んでくれた。旅行客が集まれば、魔法にかけられたかのようにみんな目を丸くして、自分が出会った親切エピソード自慢を競い合うくらいだった。こんな国の人が戦争をしていたなんて想像できなかった。

安宿に泊まった時のこと。受付の人が私のパスポートを見て困った顔をして、「韓国人が泊まっているけど、大丈夫?」と言った。意味がわからず聞き返すと、「ニュースで韓国と日本は仲が悪いって言ってたから……」と言う。私は韓国人の友達もたくさんいて、彼らも日本人が大好きだし私も彼らが大好きだということを伝えると、彼は安心した表情を浮かべ、こう話してくれた。「なんだ! 僕らと一緒だね! この辺の国々も政治的には国と国とで問題は沢山あるけれど、お隣さんだし友達もたくさん住んでいて、人と人は仲がいいんだよ」。それを聞いて、なんだかほっとした。

マケドニアの西に位置するオフリドという街は、世界最古の湖と伝わる美しい湖のほとりにある。海のないマケドニアにとって、ここはオアシスのような場所。湖の周りには、いくつもの小さな教会が立ち並び、おとぎの国で想像する景色のような美しさだった。教会や修道院の数の多さから、“ バルカン半島のイスラエル” と呼ばれている、と地元のおばさんが自慢げに教えてくれた。

湖の水は透き通っていて、人々が湖水浴を楽しんでいた。街の大通りには屋台が並び、広場に民族衣装を着た子どもたちが集まってきた。小さな仮設の舞台には民族舞踊発表会と書かれた幕が飾られ、ブルガリア、ギリシャ、アルバニアなどの近隣の国の子どもたちが踊りや劇を披露していた。顔が似ている彼等を、民族衣装の違いを頼りにそれぞれの国を言い当てるのは、外国人には難しい。国境なんて関係なく仲良く遊んでいる子どもたちを見て、彼等の将来を明るく描けた。

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