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DATE 2015.08.25

スリランカ:幼稚園で出会った子どもたち

写真家・田尾沙織が、スリランカでボランティア中に出会った子どもたち。

語学学校のボランティアの為、スリランカのコロンボからバスにゆられて3時間のクルネーガラという町にやって来た時のこと。ボランティアをする予定だった学校は長期の休みに入ったばかり。代わりに幼稚園の手伝いにいかないかと誘われ、急遽幼稚園で働くことになった。

街からバスで30分弱。鋪装されていない田舎道の先に幼稚園はあった。出迎えてくれたのは、細い身体に真っ赤なサリー、グレーの長い髪の毛をひとつに三つ編みにした優しく聡明そうな初老の園長。ここの唯一の先生でもあった。その日は1月だというのに偶然にも入園式。子どもたちの中には入園に制服が間に合わなかった子もいて、輪の中に私服で交じっている。お坊さんを迎えての式では、長い1 本の白い糸をみんなで持ってお経を聞いた後、その糸をお坊さんが子どもの手首に巻いてくれる。

スリランカの人たちはとても信仰深い仏教徒で、目上の人には足下にひざまずいて手をその人の足に少し触れさせ、土下座のような体勢で挨拶や感謝の気持ちを伝える。私はお坊さんに、子どもはお坊さんと先生である私にそうやって挨拶をする。日本人の私は「そこまでしなくていいよ」と言いたくなるけど、真剣に心を込めてお礼をしてくれる姿が愛らしく見とれてしまう。そんな風に何も分からないまま幼稚園に通う生活がスタートした。幼稚園はお寺の庭にあるので、朝は菩提樹の木にお供え物をしてお祈りすることからはじまる。私はそんなに信仰深い方ではないけれど、菩提樹に手を合わせる子どもたちを見て日本の神社を思い出した。そして、こんな風に一日が始まるのも気が引き締まっていいなと思った。

子どもたちはやたらと水筒で水を飲む。驚くくらい水筒をくわえている。校長先生にみんな水を飲み過ぎではないのかと聞いてみると、「毎年2週間はこうなのよ。新しい水筒を買ってもらえたのが嬉しくて水をやたら飲むの。少ししたら飲むように言っても飲まないくらい飽きるわよ」と先生は笑って言った。夕方、誰かのお父さんがバイクで娘を迎えに来ると、その瞬間みんなが楽しくて忘れていたお母さんお父さんのことを思い出し突然泣き出す。これも毎年2週間は続く光景だそう。ボランティア生活最後の日、園児のお母さんたちが、「あなたは本当に子どもが好きだからもっといて自分の子どもをみて欲しい」と言って、私にハグをし、ほっぺたにキスをしてくれた。後で先生がこう教えてくれた。「スリランカ人はシャイでハグやキスをする文化ではないから、そうやって感情を表すということは本当にあなたのことを好きだったのよ」。その時、本当に彼らの卒園まで一緒にいられたらと心から思った。

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