Lifestyle magazine
for modern family

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DATE 2018.02.27

世界に一足のファーストシューズをつくるワークショップを、〈アルフレックス〉が開催します。

〈アルフレックス〉社長の保科卓さんにインタビュー【ワークショップ応募締切:3/15(木)】

“イタリア生まれ、日本育ち”の家具ブランドとして親しまれてきた〈アルフレックス〉。その家具づくりの過程で出る、上質なレザーの端切れを活かしたワークショップが3月29日(木)に開催されます。つくるのはレザーのファーストシューズ。赤ちゃんの足を柔らかなレザーで包み込む、世界にひとつのシューズが手作りできます。社長の保科卓さんは、幼いころから〈アルフレックス〉の家具に囲まれて育った人物。幼少期に触れた家具の記憶を辿りながら、“本物に触れる”経験の大切さをお話いただきました。

Q. 保科さんにとって、ソファなどの洋家具は幼い頃から身近なものでしたか?

そうですね。当時の日本の家庭に比べると、幼い頃から随分とモダンな暮らしをさせてもらっていたと思います。父は私や母を連れてイタリアに渡り、現地の家具作りの技術とフィロソフィーを学んで、日本に持ち帰り、〈アルフレックスジャパン〉を立ち上げた人です。家ではもちろん、自社の家具を使っていましたし、試作ができると、必ず家に運び込んで使い心地を試してみるので、そういった意味でもいろいろな家具に触れて育ちましたね。そのころの日本は、ソファといえば、応接間にレースのカバーをかけて置いておくものといった時代。なので、子どもながらに我が家のソファの使い方は、他所の家と随分と違うんだなと感じていました。

ミラノで父、正さんと。

Q. 幼いころに使っていた家具で、特に思い出深いものはありますか?

幼いころに与えられた部屋はすごく変わったつくりでした。壁に自由に落書きができたり、少し大きくなると、壁が全面コルクボードで好きなポスターや写真を自由に貼れたり。部屋の模様替えも好きでしたし、子どもながらに工夫して楽しんでいました。その頃、使っていた家具で思い出深いのは、やはり勉強机ですね。《シグナル》というシリーズのデスクとチェア、ワゴンをセットにして勉強机にしていました。極めてシンプルなデザインで、機能性も高い。それを小学生から大学生まで使っていたんです。珍しいですよね、そこまで長く使える家具は。でも、当時流行っていた勉強机といえば、仮面ライダーなどのキャラクターもの。「僕の机はどうしてこんなに面白くないんだろう……」と思ったこともありました。でも、いつしか机に愛着が生まれ、中学生や高校生になると、「この机、かっこいいな」と思えるようにったんです。同時に、そういった家具を長年使っている自分も誇りでした。

保科さんが愛用していたシリーズ《シグナル》

Q. いい家具を長年使うことで、意識も変わってきたんですね。

そうですね。与えられてすぐには気づけなかったことですが、時間をかけてその大切さを理解したのだと思います。子どもだから質が分からないということは決してなくて、逆に感受性が高い時期だからこそ、直感的に感じていることがある。レザーやファブリックの肌触りにも敏感ですし、私自身、小さいながらに自分の家にある家具が丁寧に作られたものであることは感じ取っていました。父の店で見た家具も記憶に残っていますし、そういった意味では今、〈アルフレックス〉の顔となっている《マレンコ》も幼少期の思い出の中にある家具ですね。

1971年発売以来人気の《マレンコ》

Q. 保科さん自身、息子さんをもつ父親ですが、お子さんが幼い頃の家具選びはどうされていましたか?

父が私にしてくれたように、自分がいいと思う家具を子どもにも使わせていました。子どもが大きくなって、いたずらをしなくなったらソファを買うという気持ちも理解できますが、できれば少し勇気を出して、いたずらさえ許す気持ちで家具を手にしてほしい。例えば、幼いころはソファで過ごす時間も多いですし、それこそ私も小さい頃は、ユニット式のソファを動かして、自分の基地をつくって遊んでいました(笑)。友達がうちに遊びに来たら「基地、つくろう!」と言ってソファセットをどんどん動かしたり、ぴょんぴょん飛び跳ねたり。でも、〈アルフレックス〉のソファはそんなことではびくともしません。優れた耐久性のあるウレタンを使用していますし、ソファーカバーはご自宅でも交換いただける。修理も国内でしていますし、10年、20年、30年と付き合っていけるソファなんです。

Q. 家具のメンテナンスは気軽にできるものなんですね。

はい、今まで以上に気軽にオーダーいただけるよう、2015年に川崎の倉庫内にテクニカルサービスを設けました。これまでは旭川などにある工房へ家具を輸送してメンテナンスをしていましたが、これからは特殊な修理でなければ、川崎で行うことができます。裁断、縫製、組み立てなど基本的なことはもちろんですし、担当する技術者も、長年〈アルフレックス〉の家具作りに携わってきたスタッフばかりなので安心です。それに、これまで発表した家具の型紙はすべて保管してあるので、たとえ製造が終わってもメンテナンスを受け付けています。ここ数年で実感しているのは、”受け継いでいくこと”に意識のあるお客さまが増えていること。70年代、80年代に購入した家具のご相談をしてくださる方もいらっしゃいますし、ご結婚時に実家で愛用していたソファをリフレッシュして、新居に持っていきたいという方もいらっしゃいます。デザインだけではなく、長く愛用できるよう素材選びにこだわったり、いざメンテナンスしようと思ったときに作業しやすい構造を考えたりと、長く愛用することを前提としているのが〈アルフレックス〉の家具なんです。

ワークショップでつくるファーストシューズ(参考商品)

Q. 良質な素材選びというお話がありましたが、今回のワークショップではそれらの素材が使われますね。どんなワークショップになりそうですか?

今回のワークショップは1年以上前から打ち合わせを重ねてようやく実現できるものです。家具づくりの中でどうしても出てしまう端切れは、家具をつくるには足りないけれど、雑貨などには十分な大きさですし、なにより本当に質が高いのでそのまま捨ててしまうのは残念。これで何ができるだろうと考えていたときに出会ったのが、鎌倉のファーストシューズキットのブランドでした。ファーストシューズのストーリーをご存知ですか? 子どもが初めて履いて歩く室内用の靴で、西洋ではファーストシューズを玄関に飾ると幸運をもたらすとも言われているそうです。それを大切に保管しておいて、子どもが20歳になったときに手紙を添えて手渡すそう。子どもの成長を思い描きながら、ひと針、ひと針、手づくりで靴をつくるなんて素敵ですよね。この革で、そんな素敵なシューズをつくるお手伝いができればと思っています。見た目よりずっと簡単なステップで仕上がりますので、ぜひ、大切な家族を思う時間を過ごしにお越しください。