アート・アニメーション界の神様、ノルシュテイン作品が一挙公開

ロシアのアニメーションと言えば、『チェブラーシカ』『ミトン』が有名だが、もう1人忘れてはいけない人物がいる。アニメーション界の神様と言われる、ユーリー・ノルシュテインだ。

切り絵を用いた詩情的、哀愁ただよう世界観。1シーンごとの美しさ、緻密なアートとも言える完成度の高さは、世界中のアニメーターからリスペクトされる偉大な存在である。ノルシュテイン生誕75周年を記念して、彼の代表作をHD画質にデジタルリマスター、驚きの画質と音質でよみがえった作品がまとめて上映される。
『ユーリー・ノルシュテイン監督特集上映 〜アニメーションの神様、その美しき世界〜』では、6作品を上映。監督デビュー作となる『25日・最初の日』、ロシア聖像画の手法を用いた『ケルジェネツの闘い』、初の動物キャラクターが登場した『キツネとウサギ』、ロマンチックで幻想的な『アオサギとツル』、世界中で愛される入門的代表作『霧の中のハリネズミ』、そしてノルシュテイン最高傑作と名高い『話の話』。これらから、親子で楽しめる3作をピックアップして紹介したい。

一作目は、『キツネとウサギ』。同名のロシア民話から生まれたこの作品は、はじめから「子どものための作品」として作られたため、同じリズムで刻まれるストーリーが絵本のように分かりやすく、まさに初心者向き。キツネに家を乗っ取られたウサギが、オオカミ、くま、牛に協力を得て、家を取り戻そうするが失敗。最後の砦として登場したオスのニワトリが、意外な活躍を見せ、見事に家を取り戻す。ロシア雑貨のような鮮やかでぬくもりのある色彩、伝統的な様式「ガラジェッツ絵画」のデザインを取り入れ、ユーモアたっぷりのストーリーに彩りを添える。動物たちのとぼけた表情とシュールな動きに、子どもたちも釘付けになるはずだ。

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