「自分の感受性くらい」
この詩を知っていますか。
作者は茨木のりこさん。
最初はテレビのドキュメンタリー番組がきっかけで知りました。
フリースクールで奮闘する先生を追っかけた内容だったとおもうけど。
それぞれの理由で学校をドロップアウトして、でもやっぱり学びたい、通いたいって
フリースクールにやってくる子ども達。
それなのに授業中に寝ていたり、課題をやってこなかったりする生徒もいて、
そんな生徒達にも、そして彼らを導いていかれない自分にもハラをたてて先生は、
教壇でこの詩を読みあげる。
この詩の感想を「母親に叱られているような心地よさ」という人もいる。
大人になってから叱ってくれる人がいるのはありがたいとかいうもんね。
そっか。みんな叱られたいのか。
叱られながら、底のほうに確実にある愛情を感じたいのか。
人間っていうのは愛情のあるなしに敏感だからね。
最近毎日のように新聞やニュースで目にする虐待。
わかっちゃうんだよ。どんなにちいさな子どもでも。
いくら「しつけだった」とかいいわけしても。
自分を叩く手に、浴びせられる言葉のなかに、揺るぎない愛情があるかないかなんて。
叱るってむずかしい。たしかに。
息子1の日記を盗み読みしました。
「いい人間になりたいです。」と書いていた。
毎日、怒ってばかりでごめんね。
自分の感受性くらい
ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて
気難かしくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか
苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし
初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった
駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄
自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ